研究課題
当該研究計画では、総隆線数の決定に関与する遺伝子多型を同定し、その機能差を明らかにすることを最終的な目標としており、当該年度では前年度に実施した日本人集団(男性)約600サンプルの中で隆線数が多い群と少ない群それぞれ24サンプルのゲノムワイドな-遺伝子多型(SNPs)解析(GWAS解析)データについて統計解析処理をおこない、両グループ間の比較から総隆線数の決定に関与する候補遺伝子多型の絞込みをおこなった。さらに、当該年度では、女性ボランティアについても指紋ならびにDNAソースとしての唾液、血液の採取を実施した。(なお、総隆線数には性差が認められている。)また、並行して男性検体についても収集を継続しておこなった。しかしながら、統計解析の結果、グループ間で分布が異なる上位の遺伝子多型でも統計的に有意な差異を認めなかったこと、多検体(GWAS解析をおこなっていない他のサンプル)について実施した隆線数とこれら上位多型との関連解析のデータからも総隆線数と強い関係を示す遺伝子座は同定できなかった。この理由として多因子遺伝による量的形質においては、関与する遺伝子数が多く各遺伝子多型の影響が小さいことに起因するものと考えられ、解決法として網羅的多型解析サンプルの更なる追加が有効である。したがって収集サンプルから対象検体をピックアップし(27サンプル)GWAS解析を実施した。最終年度となる次年度では、本データの統計解析の実施、さらに、独立した集団(女性群)での解析を進め、総隆線数の決定に関与する遺伝子多型を同定し、その機能差を明らかにする予定である。
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