研究課題
(1)MCP-1依存性腸管マクロファージの恒常性維持における重要性:正常マウス腸管マクロファージはflow cytometryの解析から2つの分画に分かれ(LPマクロファージ-1、2)、MCP-1欠損マウスではLPマクロファージ-2分画の減少が認められた。このLPマクロファージ分画はIL-10高産生型であり、MCP-1欠損マウスではDSS腸炎誘発時にこのLPマクロファージ-2分画のホーミングが傷害されており腸炎が増悪することを突き止め、腸管マクロファージの新たな機能解析の結果として論文発表した(J Immunol. 2010 Mar 1 ; 184 (5) : 2671-6.)。(2)IL-10欠損マウスLPマクロファージにおけるIL-23過剰産生のメカニズム解明:IL-10KOマウスのマクロファージからのIL-23過剰産生にはPAMPsよりも腸内細菌刺激が重要であり、特に菌体を貪食したのちのSTAT1を含めたシグナル伝達が重要であることを突き止めた。現在英文誌に投稿中である。(3)Crohn病における腸管マクロファージの機能異常の解明と標的治療法の開発:クローン病腸管マクロファージがNK細胞からのIFNg産生に関与していること(Gastroenterology in revise)、TL1Aを産生しIL-23とsynergisticな作用によりIFNg産生を増強させること(Inflamm Bowel Dis. 2010 Apr ; 16 (4) : 568-75)を明らかにした。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (3件)
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