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2009 年度 実績報告書

脊髄小脳失調症6型および31型の分子病態に基づく治療法開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 21249054
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

水澤 英洋  東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30144091)

研究分担者 石川 欽也  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (30313240)
渡瀬 啓  東京医科歯科大学, 脳統合機能研究センター, 准教授 (30376800)
キーワード遺伝子 / 蛋白質 / 応用動物 / 脳神経疾患 / 脊髄小脳失調症 / Caチャンネル / 培養細胞 / 封入体
研究概要

SCA6:ポリグルタミン鎖伸長を有するP/Q型CTFが、核および細胞質でそれぞれどのような機序で細胞障害を起こすかを、培養細胞および動物モデル(既存・新規作製)を用いて解明することを目的として、初年度の研究を行った。平成21年度は、P/Q型CTFが脳内で産生され、特に患者脳では細胞質内で多数出現し凝集するのに対して、核内でも健常者には見られない可溶性画分での存在を認めた(Ishiguro K, et al. Acta Neuropathologica 2009)。研究計画は、この内容に対応する細胞モデルと動物モデルを作製することへと若干の軌道修正をした。すなわち、核移行シグナル・核脱出シグナルのそれぞれをCTFに付加して培養細胞に発現させ、luciferaseアッセイ、細胞死確認などを行った。その結果、CTFが核内と細胞質内では毒性が全く異なるという重要な発見をした。このため、年度末にかけて、各種シグナルを付加したCTFを安定発現化する培養細胞を作製。発現の変化する遺伝子の解析に着手した。さらに同様に過剰発現系マウスを作製した。また既存のノックインモデルを用いた病理学的検討から、凝集体がリソゾームマーカーと共局在することを見いだし、SCA6の変異タンパク処理機構としてはリソゾームが重要な役割を果たしている事が示唆された。
SCA31:平成21年度は、まず変異配列が安定してクローニングする系を確立し、次に一過性に培養細胞に発現させる系を確立させた。年度末には細胞死の有無を変異遺伝子の長さや内容に拠った違いを検討した。
SCA6・SCA31共通:本年度はCacnalaミニジーン発現系を用いて、エクソン47領域の選択的スプライシング調節機構の解析を進めるとともに、SRp75の関与について、SRp75がCacnala RNAと直接的に結合することをin vitro結合アッセイで確認し、またin situ hybridyzation法による発現解析によりヒト小脳プルキンエ細胞でSRp75が実際に高発現していることを見出した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The carboxy-terminal fragment of alpha1A calcium channel preferentially aggregates in the cytoplasm of human spinocerebellar ataxia type 6 Purkinje cells.2009

    • 著者名/発表者名
      Ishiguro T, Ishikawa K, Takahashi M, Obayashi M, Amino T, Sato N, Sakamoto M, Fujigasaki H, Tsuruta F, Dolmetsch R, Arai T, Sasaki H, Nagashima K, Kato T, Yamada M, Takahashi H, Hashizume Y, Mizusawa H.
    • 雑誌名

      Acta Neuropathol

      巻: Dec 31(Epub ahead of print)

    • 査読あり
  • [学会発表] わが国によく見られる脊髄小脳失調症31型の臨床と分子病理2009

    • 著者名/発表者名
      水澤英洋
    • 学会等名
      第39回日本臨床生理学会学術大会
    • 発表場所
      北九州
    • 年月日
      2009-11-18
  • [図書] パーキンソン病のようにみえる脊髄小脳変性症.In:水野美邦編.パーキンソン病診療Q&A2009

    • 著者名/発表者名
      水澤英洋
    • 総ページ数
      361
    • 出版者
      中外医学社

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公開日: 2012-07-19  

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