研究課題
本研究では、各種小児用補助循環システムの研究開発を行った。ECMO/PCPSシステムについては、動圧浮上非接触回転型として世界初のディスポ遠心ポンプを新規開発した(BIOFLOAT-NCVCと命名)。本ポンプは長期耐久性と優れた抗血栓性を実現するもので、充填量は15ccと超小型である。最大発生圧700mmHgと優れたポンプ性能を有しており、長期ECMO/PCPSや左心バイパスシステムなど様々な補助循環システムに応用できる。全血液接触面には我々が開発した強力な抗血栓性ヘパリン処理であるT-NCVCコーティングが施される。成山羊を用いた完全ヘパリン非投与下(ACT<150秒)での慢性実験では、1ヶ月の連続PCPSを安定して施行することができた。2)体外設置式空気圧駆動型VADについては、1990年の製造承認後も使用実績がなかった国循型の小児用拍動流型VAD(M型)の臨床使用を可能とすべく、再度の開発・改良・評価を進めた。T-NCVCコーティングを施して抗血栓性を高め長期動物試験を行った結果、成山羊に対してワーファリンによる軽度の抗凝固療法施行下で3ヶ月間の左心補助を安定して行い得(GLP準拠試験)、薬事申請(一部変更申請)のための非臨床試験を完了して申請準備まで到達した。3)乳児用遠心式VADに関しては、茨城大学との共同研究開発により3次試作まで試作・評価を行い、製品化設計の段階に達した。4)動圧軸受け技術を用いた超小型体内埋込式軸流型VADの小児用改良については、小児用インペラを新たに製作して組み込んだ。また、解剖学的適合性向上のために新規の流入ポートを設計し、成人用から4cmのサイズ短縮に成功した。模擬循環回路での駆出性能評価では小児用としての設計通りの性能を得、また溶血試験評価でも優れた耐溶血性能を確認した。今後in vivo試験を含めて実用化に向けた準備を継続していく。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013
すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (37件) 産業財産権 (2件)
膜型肺
巻: 34 ページ: 35-43
Artif Organs
巻: 37 ページ: 136-141
J Artif Organs
巻: 16 ページ: 176-184
巻: 16 ページ: 138-148
巻: 16 ページ: 129-137
巻: 16 ページ: 119-128
巻: 16 ページ: 267-272
Circulation Journal
巻: 77 ページ: 995-1000
巻: 37 ページ: 1034-1040
巻: 16 ページ: 1-8
人工臓器
巻: 42 ページ: 37-38
巻: 42 ページ: 19-21
アカデミア発医療イノベーション-All Japanパラダイムシフト-講演集
巻: 1 ページ: 26-37
巻: 34 ページ: 28-34
巻: 34 ページ: 44-51