研究概要 |
研究代表者(池川)は、研究協力施設(慶應大学、富山大学、京都府立医科大学、熊本大学の整形外科、及びその関連病院と函館中央病院脊椎センター)の脊椎外科の専門医と協力して、腰椎椎間板ヘルニア患者の検体(血液、組織など)を収集し、これらの患者における疾患の臨床的、X線学的表現型を分析し、椎間板ヘルニアの疾患関連因子に関する臨床データのデータ・ベース化を進めた。また、腰椎椎間板ヘルニアの疾患感受性遺伝子同定に向けての症例-対照相関解析(case-control association study)に用いるサンプル、約1,200サンプルを収集した。収集したサンプルを整理、保存、管理し、核酸(DNA, RAN)、タンパクを抽出するなど実験室での分子遺伝学的、分子生物学的実験が可能な状態にした。 研究分担者(古市、稲葉)は、研究代表者の指導、管理の下に、分子遺伝学的実験を実行した。椎間板遺伝子発現プロファイル、コンピュータ解析による知識発見システムなどに基づき決定された椎間板ヘルニアの候補遺伝子に対する症例-対照相関解析、Hapmapのデーターをもとにした約55万のSNPマーカーによる全ゲノムスクリーニングを行った。その結果、いくつかの椎間板ヘルニアに非常に高い相関を示すSNPマーカーを発見した。 これらベンチでの解析結果を下に、研究代表者は上記の脊椎外科専門医、及び遺伝統計学の研究者と協力して、疾患の表現型と遺伝子型の関連を分析している。
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