研究課題/領域番号 |
21251002
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研究機関 | (財)元興寺文化財研究所 |
研究代表者 |
伊藤 健司 (財)元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (00176330)
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研究分担者 |
植田 直見 (財)元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (10193806)
山田 哲也 (財)元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (80261212)
大國 万希子 (財)元興寺文化財研究所, 研究部, 技師 (40250352)
木沢 直子 (財)元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (50270773)
山田 卓司 (財)元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (30435903)
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キーワード | 国際研究者交流 / 日韓比較研究 / 保存科学 / 保存処理後木製品 / 経年変化 / 保管環境 |
研究概要 |
出土木製品を公開・活用するためには、保存処理を実施することが不可欠であり、かつ保存処理後における「経年変化の有無を確認する」と「適切な保管管理を行う」で半永久的に保存することが可能となる。本研究において日韓で比較研究を進めることにより、得られた情報を共有し、将来的に両国における情報交換を密にすることが可能となり、さらに本研究を継続しさらに深化させることが要望される。 本研究では、1点1点の経年変化の実態を細部まで把握したうえで変化の有無の要因を検討し、保管管理においては展示方法や資料の取扱いにまで踏込み、各機関の現状を把握したうえで、現実的な方法でより適切な保管環境の研究を進めていく予定であったが、新型インフルエンザの流布により両国研究者から調査の延期が申し渡された。 このため、本研究は、日韓の研究者が共同で行うものであり、研究成果は両国研究者が共有するものであることを前提としていることを理解することが重要であり、韓国の各研究機関に調査依頼と保存処理の実情を把握し、協力が得られた機関に際しては、各機関で保存処理を行った木製品の保管機関での共同調査を行うことを目的にすることから、両国での研究機関の下見や打合せ、調査依頼や調査体制の構築に主目的として研究を進めた。 昨年度の調査は、日本では北海度東部地域(上ノ国町「重文勝山館跡」・小樽市「忍路土場遺跡」など)及び九州北部地域(大分県国東市「安国寺遺跡」、長崎県松浦市「鷹島沈没船引揚資料」など)、韓国おいては木浦海洋文化財研究所、木浦国立博物館、光州国立博物館や扶餘国立博物館などの調査研究を分担者である韓国伝統文化大学校姜大一、鏡鐔文化財研究所金益柱を中心として、日本における分担者と合わせて調査研究を行った。 成果の一部として、第32回韓国文化財科学で発表し、韓国伝統文化大学校研究報告に掲載した。なお同報告書は、共同研究員である姜大一により翻訳されたものである。
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