研究課題
本研究の2年目に当たる当該年度は、主に本研究参加者の個別研究の深化と地域間比較の検討に充てられたが、成果の発表も開始した。4月には海外研究協力者のAida Kanafani-Zahar (CNRS・人類学)をフランスから招聘し、佐野光子(レバノンSt.Joseph大学・アラブ映画研究)の参加を得て研究会を開催し、レバノン移民を扱った映画『どこへ(ila ayn) 』の上映と、その内容をめぐる議論を行った。個別のフィールドにおける移民状況の調査・研究に関しそは5月・8月:連携研究者・飯島みどりによるアルゼンチンのレバノン・シリア移民調査(ブエノスアイレスを中心とする宗教共同体関係者・映画制作者らへのインタビュー調査)8月:研究代表者・黒木によるレバノンの移民送出元の農村調査(西ベカー高原における北米・南米からの出戻り移民へのインタビュー調査)8月:研究分担者・鈴木によるブラジルのレバノン・シリア移民調査(サンパウロ、リオデジャネイロを中心とするレバノン/シリア・クラブでのインタビュー調査)9月:黒木によるカナダのレバノン・シリア移民調査(モントリオール、トロントの宗教共同体訪問によるインタビュー調査)1月:研究協力者・池田によるアメリカ合衆国のレバノン移民調査(ベカー高原からボストン郊外部への移民へのインタビュー調査と米国議会図書館での関連資料調査)3月:黒木、研究分担者・飯塚、鈴木、連携研究者・三尾、池田によるセネガルのレバノン・シリア移民調査(ダカールの日本大使館出向中の平成21年度研究分担者・真島の協力を得てのレバノン人関連団体訪問によるインタビュー調査)一方、広域の地域間比較の調査としては、上記の3月のセネガル調査が、専門と主要調査対象フィールドを異にする研究者による比較検討の議論を伴ったことに加え、黒木が9月にアルゼンチン、ブラジルにてそれぞれ飯島、鈴木と共に調査することにより可能となった。11月にはパリのINALCOで開催された「アジア・アフリカ研究コンソーシアム」シンポジウムで黒木がレバノン移民の歴史に関する報告を行い、国際的な場での成果発表も開始した。
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