| 研究課題/領域番号 |
21254004
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| 研究機関 | 東京工業大学 |
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研究代表者 |
篠野 志郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (20108210)
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| 研究分担者 |
元結 正次郎 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 准教授 (60272704)
山中 浩明 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 准教授 (00212291)
藤田 康仁 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教 (00436718)
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| キーワード | 中世 / 歴史的建築物 / キリスト教 / イスラーム / 建築技術 / 架構 / 地震 |
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| 研究概要 |
■研究対象地域であるアルメニア、グルジア、トルコの各地において、歴史的建築物の悉皆調査ならびに現地研究協力者との研究・調査打ち合わせ及び調査許可関係の調整を実施した。
○グルジア共和国においては、同国中部地域(ゴリ周辺)及び西部地域(クタイシ、ボルジョミ周辺)における建築遺構について、写真撮影・ビデオ撮影・実測(平面実測及び写真測量)を行った。調査にあたっては、同国立チュビナシュビリ・センターの協力を得て、また、当該機関と合同で、本プロジェクトの研究内容を中心とした研究ワークショップを開催した。
○アルメニア共和国においては、バガランの遺構及びアパラン周辺における教会堂遺構について、写真撮影・ビデオ撮影・実測(平面実測及び写真測量)を実施した。
○トルコ共和国においては、同国東部ワン湖周辺地域の教会堂及びイスラームの遺構について、同国大統領府災害危機管理省及び文化観光省のもと、写真撮影・ビデオ撮影・実測(平面実測及び写真測量)を中心に実施した。
なお、シリア・アラブ共和国については、現在の政情不安を踏まえて、同国鉱物資源省地震研究所等関係機関と連絡を取り合いながら、今後の研究協力継続に向けて情報収集に努めた。
■上記の現地調査から、当該地域における遺構の状況を把握し、実測データに基づいた平面図及び写真測量による立面図を作成した。また、建築材料及び建築構造に関する調査研究として、ラブル・コア工法の壁体を再現し、強度試験を実施した。なお、上記の調査成果の一部は、2011年度日本建築学会関東支部研究報告集、2012年度日本建築学会大会等において報告されている。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アルメニア、グルジア、トルコの各地域の研究ついては、各国の研究協力機関との連携も良好であり、大きな問題も発生することなく進捗している。また、国内における分析作業も研究分野ごとにそれぞれ進展しており、追加分析に必要なデータの収集など、今後の調査でも遺漏のないように努める。シリア・アラブ共和国における調査研究については、当該国の政情不安により、新規に現地調査を実施できないという研究推進上の問題があるものの、2009年度及び2010年度に実施した2度の調査で収集したデータを基本に、成果をまとめることとする。
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| 今後の研究の推進方策 |
○研究分野ごとに、これまで通り研究を推進する。
○シリア・アラブ共和国に関する調査研究については、当該国の政情不安により、渡航も不可能であることから、2010年度を最後に、現地調査は実施してされていない。ただ、歴史的建築物の悉皆調査を中心に、2年間の現地調査で一定程度データを収集していることから、当該国における調査研究の範囲を既に入手しているデータに限定して検討することも視野に研究を進めるものとする。なお、同国内の研究協力者とは緊密に連絡を取り合いながら、今後の調査研究の方向性の確認と研究準備を進めておく。
○アルメニア、グルジア、トルコの各地域における調査研究については、引き続き悉皆調査を行うとともに、特に重点的な調査を要すると判断される遺構については、構造解析のための調査などの追加調査を実施する予定である。
また、今後の予定として、最終年度にはグルジア共和国の研究者を中心に日本へ招聘し、ワークショップ等の開催とそこでの議論を通じて、今後の研究協力のあり方・文化財の保存対策等に関して意見交換する予定である。
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