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2012 年度 実績報告書

超長大水系フブスグル-バイカル-エニセイ流域における物質動態と生態遷移

研究課題

研究課題/領域番号 21255002
応募区分海外学術
研究機関京都大学

研究代表者

杉山 雅人  京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (10179179)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワード国際研究者交流 / バイカル湖 / フブスグル湖 / エニセイ川 / ブラーツク湖 / ウストイリムスク湖 / 物質動態 / 生態遷移
研究概要

平成24年8月6日から8月29日にかけてロシアに渡航し、フブスグル-バイカル-エニセイ流域の中下流域に位置するアンガラ川-ウストイリムス湖(クブラーツク/ウストイリムスク間、10地点)で物理・化学・生物総合観測を行った。また、これと並行してバイカル湖、南・中央湖盆(15地点)も同様に調査した。同湖では、鉛直断面観測も行った。これらの結果、昨年のブラーツク湖調査との比較により、次のことが明らかになった。
ブラーツク湖では、上流から下流にかけて水が流下するに伴い主要イオンの濃度上昇が見られた。また、ウストイリムスク湖では、特にNaとClを多く含んだ水が支流から流入していることが明らかになった。これは人為汚染によるものと推測された。
ブラーツク湖、ウストイリムスク湖のいずれにおいても、上流河川からダム湖内に向かって水が流下するにつれ栄養塩の濃度が急激に低下した。湖への流入河川の河口域で生物生産が急増して、水からの栄養塩の除去が効果的に行われていることが推察された。この現象は特にSiにおいて顕著であって、本研究の主要課題に掲げた超長大水系に点在する自然・人工湖などの中途停滞水域の出現によるシリカ欠損の発生と水質・生物動態への影響を解析するに、これら2つの湖が極めて鋭敏な試験水域であることを示していた。
バイカル湖では夏期生物生産の増大により表層水中での溶存栄養塩の涸渇、粒子態栄養塩・生物関連元素の濃集が例年と同じく観測された。しかしながら、1999年に明瞭に観測されたBaなどの生物関連元素溶存態濃度の表層での低下は本年度も起こっていなかった。優占プランクトン種が影響しているものと考えられる。このことについては、ミカヅキモの繁殖によってBa濃度の低下が起こる琵琶湖との比較解析を今後試みる予定である。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] Dissolved organic natter dynamics in river Yenisei studied by ultrahigh resolution mass spectrometry

    • 著者名/発表者名
      Y. Sugiyama, P. Hatcher, R. Sleighter, C. Wada, S. Hashida, T. Kumagai, S. Nakano, T. Mimura, Y. Watanabe, Y. Satoh, V. Drucker, V. Fialkov and M. Sugiyama
    • 学会等名
      Association for the Science of Limnology and Oceanography
    • 発表場所
      Otsu
  • [学会発表] バイカル湖・エニセイ川流域における溶存有機物の遷移過程

    • 著者名/発表者名
      杉山裕子,Hatcher Patrick,Sleighter Rachel,和田千弦,橋田紳乃介,熊谷哲,中野伸一,三村徹郎,渡辺泰徳,佐藤泰哲,Valentin Drucker,Vladimir Fialkov,杉山雅人
    • 学会等名
      日本陸水学会第77回大会
    • 発表場所
      名古屋大学
  • [学会発表] Bacteriophages as regulators of bacterioplankton abundance in biggest Khubsugul-Selenga-Baikal-Angara-Yenisei aquatic ecosystem

    • 著者名/発表者名
      V. V. Drucker, M. Sugiyama, N. V. Dutova, A. S. Gorshkova and Y. Watanabe
    • 学会等名
      日本陸水学会第77回大会
    • 発表場所
      名古屋大学
  • [学会発表] バイカル湖‐アンガラ川水系における溶存化学物質の濃度分布

    • 著者名/発表者名
      細田耕,望月陽人,村田貴拓,Valentin V. Drucker,Vladimir A. Fialkov,杉山雅人
    • 学会等名
      日本陸水学会近畿支部会第24回研究発表会
    • 発表場所
      滋賀大学

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公開日: 2014-07-24  

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