研究課題/領域番号 |
21255003
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹田 晋也 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 准教授 (90212026)
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研究分担者 |
岩田 明久 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (20303878)
奥宮 清人 総合地球環境学研究所, 研究部, 准教授 (20253346)
鈴木 玲治 京都大学, 生存基盤科学研究ユニット, 助教 (60378825)
中辻 享 甲南大学, 文学部, 准教授 (60431649)
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キーワード | 林学 / 東南アジア / 山地民 / 焼畑 / 生活環境 / バイオマス / 休閑地植生 |
研究概要 |
研究代表者をはじめとする研究分担者・連携研究者は、東南アジア大陸部山地の森林の攪乱動態と山地民が生活環境保全のために経験的に蓄積してきた生態智を明らかにするために、ミャンマーとラオスで臨地調査を行った。5月7日と7月23日に京都で研究会を開催した後、9月にラオス国立大学を訪問して共同研究の打合せを行った。 11月にはラオス北部のカム焼畑村落で2010年の焼畑全筆の同定と世帯聞き取り、焼畑休閑地の植生回復に関する調査を行った。2005年からの焼畑全筆調査で平均休閑年数(6年以下)を超える6年間のデータを収集することができた。休閑地の植生調査では、バイオマスの回復を定量的に把握することができた。 2月にはバゴー山地のカレン焼畑村で2009年と2010年の焼畑全筆の同定と世帯聞き取り調査を行った。 同村では2009年末に竹(Bambusa tulda;thaik-wa)の開花があり、その後のネズミの大量発生で,焼畑の陸稲はほぼ壊滅した。開花後の竹は乾燥して固くなり鉈では伐倒が困難になる。そのため開花後の竹林は焼畑地の候補としては適さずまた休閑地の植生回復が遅れるなど、竹の開花が焼畑システムに及ぼす影響は大きくしかも長期にわたる。休閑地の回復を定量的に把握するとともに、竹開花の影響にも注目して調査をすすめた。 これらの成果は、日本森林学会大会(4月筑波大学)、日本熱帯生態学会大会(6月広島大学)、日本地理学会秋季学術大会(10月名古屋大学)、日本熱帯農業学会大会(10月沖縄)などで報告するとともに、学術雑誌で公表した。12月にはバングラデシュ農科大学で開催されたワークショップにも参加し成果を報告した。
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