研究課題/領域番号 |
21255010
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
安田 準 岩手大学, 農学部, 教授 (20142705)
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研究分担者 |
吉田 光敏 鹿児島大学, 農学部, 教授 (00174954)
福士 秀人 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (10156763)
鈴木 正嗣 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (90216440)
板垣 匡 岩手大学, 農学部, 教授 (80203074)
淺野 玄 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (30377692)
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キーワード | アフリカ・ザンビア / 小型草食野生動物 / 糞便中大腸菌 / 薬剤耐性菌 / 糞便中テストステロン / 睾丸内精子形成 / 時間分解蛍光免疫測定法 / mtDNA 12S RNA |
研究概要 |
平成23年8月及び24年3月に研究班員はザンビア共和国に出張し、ザンビア大学獣医学部の研究協力者と現地調査を行った。ザンビア大学附属農場で山羊を、民間野生動物観光施設とルサカ市内の国際会議場敷地内に放牧されているインパラの糞便中大腸菌を分離して薬剤耐性試験を行った。得られた229菌株得中薬剤耐性大腸菌は16菌株であった。人との接触頻度が高いザンビア大学農場山羊と国際会議場インパラから、薬剤耐性大腸菌及び多剤耐性大腸菌が分離されたのに対し、人との接触頻度が低い民間野生動物観光施設の野生動物からは薬剤耐性大腸菌が分離されず、人との接触頻度の高さが家畜及び野生動物の薬剤耐性菌保有率に関与していることが示唆された。 射殺後のプク雄6個体の睾丸の形態、精子形成及びテストステロン濃度を調べた。全個体の精巣及び精巣上体に精子が観察された。テストステロン濃度は血中で2.8~22.6ng/ml、糞中で29.4~59.3ng/gであり、両者に相関性は見られなかった。睾丸薄切標本の免疫染色では全個体で精巣の間質細胞にのみ3β-HSDの発現が認められた。4~5月に採取した個体では3β-HSD陽性細胞が多数観察でき、精巣内ステロイド合成の活発化が見られたが、6~9月では3β-HSD陽性細胞数が減少し、3β-HSD発現量の低下がうかがわれた。草食動物の雄(プク7頭・インパラ6頭)の乾熱滅菌処理糞中のテストステロンを時間分解蛍光免疫測定法により測定するために、蒸留水撹拌とエーテル抽出法の糞便前処理法を検討した。エーテル抽出法が優れており、本測定法は有用な非侵襲的な繁殖機能検査であることと示唆された。 43種の野生動物及び家畜の筋肉のmtDNA 12S RNAを用いた種判別手法の有効性を検証したところ38種で判別に成功した。遺伝子分析に基づく種判別手法は、野生動物に関わる密猟犯罪の抑止力に有用である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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