研究課題
6月19日には、キャッサバ専門家と共同研究者が公開シンポジウム「今、キャッサバを考える」を開催し、アフリカにおけるキャッサバの生産、加工、流通に関する問題点を明らかにした。8月には荒木が渡航し、昨年度3月に東部州ベルトア県アンドン村に設置した、試験区(森林およびサバンナにおけるトウモロコシ栽培の土壌動態観測、キャッサバ在来品種、改良種の生育試験、土壌流亡観測)の継続観測と土壌採取、作物生育調査を行なった。その結果、在来品種はそのすべてがアフリカモザイクウィルスに感染しており、初期生育において葉の萎縮によって生育が著しく劣っていることが観測された。また、研究協力者荒居がコロンビアから輸入した簡易レンガ製造器と、現地仕様品の改良をおこない、アンドン村にてレンガ製造による小屋の建設を行なった結果、現地での製造工程の詳細な条件が明らかとなった。研究協力者齋藤は9月-11月間アンドン村に滞在し、土壌流亡試験の経時観測と、土壌の透水係数の測定を行なった結果、降雨の表面流去、土壌流亡量は、降雨強度と土壌の透水係数と密接に関係していることが明らかとなった。11月には舟川、研究協力者渡邊、柴田がエボロワにおいて森林における土壌養分動態観測を開始するとともに、アンドン村におけるトウモロコシの生育調査とデータの回収を行なった。12月-1月には、連携研究者稲泉がキャッサバ加工、販売に関する広域調査(7州、20か所)を行ない、キャッサバ加工品の種類(フフ、ガリ、粉、発酵ペースト、でんぷん)と、流通形態(自給、域内販売、輸出)の地域多様性が明らかにされた。以上の結果をふまえて、来年度はキャッサバの収量測定、キャッサバ品種試験の継続、土壌分析、土壌養分動態、土壌流亡試験の継続と、村で可能なキャッサバ加工品に関する、加工、販売プロセスに関する基礎データを収集する。
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