研究分担者 |
E.GARCIA delSaz 高知大学, 人文社会・教育科学系, 助教 (10294828)
大崎 康史 高知大学, 医歯学系, 助教 (20294829)
小久保 康昌 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60263000)
葛原 茂樹 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 教授 (70111383)
松林 公蔵 京都大学, 東南アジア研究所, 教授 (70190494)
冨本 秀和 三重大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80324648)
和田 泰三 京都大学, 東南アジア研究所, その他 (90378646)
瀬口 春道 神戸女子大学, 公私立大学の部局等, 教授 (90030866)
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研究概要 |
今回は、インドネシア、パプア州、マッピ流域のケピの保健省と協力して、ケピ周辺の調査が再開でき、運動ニューロン疾患1人と、パーキンソン症候群3人(ケピおよびその周辺)を新しく診断し得た。Ia,Edera河流域の村で調査しフォローアップによる死亡者は運動ニューロン疾患の3人、パーキンソン症候群1人であった。生存中の6人の運動ニューロン疾患とパーキンソン症候群をフォローアップした。これまでのパプアの神経難病の症例を病型より分類した。1、運動ニューロン疾患29人、そのうち下位運動ニューロン疾患2人、筋萎縮性側索硬化症(probable-definite ALS:17人, possible ALS:10人、そのうち認知症を合併する筋萎縮性側索硬化症3人であった。2、パーキンソニズムとALSの合併例が13人(そのうち、認知症を合併する者5人)、3、パーキンソン症候群が19人(そのうち、認知症を合併する者1人)、4、Poliomyeloradiculitis 2人、5、Dpa responsive dystonia 1人の合計64人であった。以上より、西ニューギニア地域の神経難病は、現在も多発しており、また、パーキンソニズムと運動ニューロン疾患と認知症のさまざまな組み合わせの臨床型を示し、個人内で経過中にパーキンソニズムにALSの合併の進展を認めたり、家族内発症をみたことより、紀伊やグアムの神経難病と類似の病態である可能性が高くなった。上記64症例のうち、特に特徴的な症例として、probable-definite ALS、ALSとパーキンソニズム合併例、認知症の合併例をとりあげると、33症例を認めた。研究成果を論文にまとめ、専門雑誌に投稿中である。
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