研究課題/領域番号 |
21300005
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
亀山 幸義 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (10195000)
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研究分担者 |
浅井 健一 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (10262156)
五十嵐 淳 京都大学, 大学院・情報学研究科, 准教授 (40323456)
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キーワード | コード生成 / マルチステージプログラミング / 型システム / 様相論理 / コントロールオペレータ |
研究概要 |
コード生成のためのプログラミング言語であるマルチステージ言語の基礎となる計算体系の確立を目的とした。今年度の研究では、マルチステージ言語の利用例を収集するため、部分計算(プログラム特化)、評価による正規化、CPS変換、ドメイン特化言語の評価器の特化など、各種の技法を調査した。特に、コントロールオペレータをもつ体系に対する「評価による正規化」について考察し、その基本アルゴリズムを設計してNbEワークショップで発表した。また、マルチステージ言語の論理学的基礎付けについて考察し、コード実行機能について従来知られている体系を改善した、新しい体系を設計し、その論理学意味付けを明らかにした。 従来のマルチステージ言語は、純粋なラムダ計算を対象にしているため、応用上重要な各種の計算エフェクトを表現できないという問題がある。本研究では、計算エフェクトを利用した精巧なコード生成を行うことができるマルチステージ言語で、安全性を保証する機構をもつものを設計することを目標としている。この目標にむかい、今年度は、多段階限定継続とよばれる機構を、従来の研究で本研究者らが提案した体系に追加する際の型安全性について検討した。その結果、多段階限定継続機能における段階をグローバルに保持して参照し、その情報を用いて型検査を行うことにより、型安全で表現力豊かな計算体系が設計できることがわかった。
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