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2010 年度 実績報告書

細粒度マルチスレッド処理原理による言語処理系および並列分散OS構成法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21300011
研究機関大阪工業大学

研究代表者

雨宮 真人  大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (90202697)

研究分担者 長谷川 隆三  九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (20274483)
藤田 博  九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (70284552)
峯 恒憲  九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (30243851)
越村 三幸  九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (30274492)
水谷 泰治  大阪工業大学, 情報科学部, 講師 (10411414)
キーワード並列コンピュータ / 言語処理系 / 細粒度マルチスレッディング / 並列分散OS / 実行時システム / ストリーム処理
研究概要

(1) 昨年度Linux上に実装開発したFuce Runtime Systemを用いて細粒度マルチスレッド型プログラム並列実行効果を既存の逐次型プログラムと比較評価した.特にFuceの特徴であるWave-front型プログラムおよびDynamic Programming (DP)プログラムのようなデータ依存性が複雑に入り組んだ多重ループ構造をもつ並列処理に対する並列ストリーム処理の効果に焦点を当てて評価し,その有効性を明らかにした.一方,マルチコアマシンではメモリ競合やバス競合のため台数効果がコア10程度で頭打ちになるることが明らかになった.そこで分散型メモリマシン上での並列実行の効果を見るためにFuce Runtime Systemをクラスタマシン向けに拡張した.クラスタノード間の通信にMPIを用いて実装を行い,並列ストリーム処理を実行評価した.その結果,既存のMPIインタフェースを用いたのでは,ノード間通信が頻発する並列ストリーム処理に対しては通信ネックが生じ十分に性能が引き出せないことが判明した.現在この問題を解決すべく,MPIの最適化を追究しているところである(場合によってはMPI利用ではなく独自に通信処理ルーチンを開発する必要に迫られるかもしれない).
(2) 言語処理系に関しては,C言語等の汎用高位言語プログラムからIMLプログラムへの翻訳系開発の一環として,今年度は特にMPIインタフェースをもつ分散メモリ型のクラスタマシン考慮して,C言語プログラムから中間言語IMLおよびFuceマシンアセンブラ言語HALへの変換アルゴリズムを追究した.具体的には,依存型多重ループ構造をもつWave-front型プログラムおよびDynamic Programing (DP)プログラムを細粒度マルチスレッド処理によるストリームプログラミング手法を用いて並列化し,分散メモリ型のクラスタマシン用いて性能評価の予備実験を行った.その結果(1)で述べたような問題点が明らかになった.(なおこれらのプログラムはタイル化(ブロック化)を施し,1プロセス内で256要素をまとめて計算するようにし,1ノードマシン当たり複数タイルを割り当てて実行している.)
(3) Fuceの応用システムのひとつとして位置づけているマルチエージェントシステムKodamaについて,特にP2P型情報検索方式の観点からオーバーレイネットワーク等の検討を行なった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Thread Control Mechanism for Multithreading Processor2010

    • 著者名/発表者名
      Takanori Matsuzaki, Nozomu Urashima, Makoto Amamiya
    • 雑誌名

      Proceedings of The 2010 International Conference on Computer Design (CDES' 10)

      ページ: 81-87

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Solving Open Job-Shop Scheduling Problems by SAT Encoding2010

    • 著者名/発表者名
      Miyuki Koshimura, Hidetomo Nabeshima, Hiroshi Fujita, Ryuzo Hasegawa
    • 雑誌名

      IEICE TRANSACTIONS on Information and Systems

      巻: Vol.E93-D, No.8 ページ: 2316-2318

    • 査読あり
  • [学会発表] 分散メモリアーキテクチャ向けFuceランタイムシステムとその上でのストリーム処理の評価2011

    • 著者名/発表者名
      雨宮聡史, 雨宮真人
    • 学会等名
      情報処理学会プログラミング研究会(2010-5-(4))
    • 発表場所
      東京(IBM基礎研)京都(京都大学)(東日本大震災のため4月25-26日に延期開催)
    • 年月日
      20110315-20110316
  • [学会発表] PCクラスタ環境下におけるシェルスクリプトの半自動並列化手法の提案と評価2011

    • 著者名/発表者名
      前田直人, 水谷泰治
    • 学会等名
      第73回情報処理学会全国大会
    • 発表場所
      東京(東工大)
    • 年月日
      20110302-20110304
  • [学会発表] セキュアで頑健なコミュニティ指向マルチエージェントフレームワーク2010

    • 著者名/発表者名
      峯恒憲
    • 学会等名
      電子情報通信学会技術研究報告(CSP研究会)
    • 年月日
      20100700
  • [学会発表] P2P型情報検索のためのユーザフィードバックの活用とクエリ送信先学習手法の評価2010

    • 著者名/発表者名
      峯恒憲
    • 学会等名
      電子情報通信学会技術研究報告(「人工知能と知識処理」研究会)
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-06-25

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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