研究課題/領域番号 |
21300015
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
梶原 誠司 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 教授 (80252592)
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研究分担者 |
温 暁青 九州工業大学, 大学院・情報工学研究院, 教授 (20250897)
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キーワード | (1)ディペンダブル・コンピューティング / VLSIの設計とテスト / システムオンチップ / 論理回路 |
研究概要 |
本研究の目的は、大規模論理回路に対して、フィールドテストにおける様々な制約を考慮した上で、システムの空き時間を利用した高品質なテスト手法を確立することにある。フィールドテストは、一回のテスト時間は製造テストの数分の1程度と短く、テストパターンやその期待値を保存する記憶容量も少なくなるなどの制約が存在する。一方で、テスト機会は製造直後の一度だけではなく、フィールドで何度もテストすることができるという利点がある。本研究では、このようなフィールドテストの特性を考慮しながら、高いテスト品質を有するテスト手法を開発する。本年度の成果は,以下の通りである。 ◎研究1:分割・巡回テストにおける分割テスト集合の評価尺度開発 ◆研究方法:本研究では、障害発生率に基づいた分割テスト集合の評価方法を開発した。昨年度までの研究では,分割したテストの平均故障検出率に基づく尺度を開発していたが、今年度は故障検出間のレイテンシを基準とし,さらに,どの部分テスト集合でも未検出な故障の扱いも評価尺度に反映するように検討した。 ◎研究2:分割・巡回テストにおけるテスト集合分割と巡回順序に関する研究 ◆研究方法:分割・巡回テストにおける1回のテスト当たりのテストパターン数は、フィールドテストで許容されるテスト時間や記憶容量によって決まる。決められたテストパターン数において、あらかじめ与えられたテスト集合から上記の評価尺度を最大化するテスト分割法を研究した。研究1で定義した評価尺度に対して、現実的な計算量で最適解を求めることは困難なため,遺伝的アルゴリズムを利用した分割法を提案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの研究成果について,国内外で情報発信してきた.昨年度は分割テストの概念を学会論文誌に発表した他,研究内容が評価されて国際会議の招待講演を依頼されるなど,研究内容を広く周知することができている.
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今後の研究の推進方策 |
研究内容は評価されてきたが,研究成果の実用化に向けて,より高いレベルでの有効性を検討する必要がある.本研究に興味を抱く海外大学の研究者もいるため,共同研究等を通じてグローバルに研究展開していく.また,国際会議や論文誌での発表をさらに推進していく.
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