| 研究概要 |
ソーシャルコンテンツはプログやソーシャルネットワークサービス(SNS),wikiに代表される共同編集型コンテンツなどがあり,いずれも大量の情報蓄積がなされ,重要な情報基盤となりつつある.本研究はソーシャルコンテンツから有用な情報を引き出すための一連の技術の開発を目的とする.共同編集型コンテンツは多人数が1つの記事を更新することによりバージョンが蓄積される.共同編集型ソーシャルコンテンツの履歴分析として,共同編集により生じる利用者間のインタラクションを分析し,類型化を行う手法を開発する.本年度は,共同編集の履歴分析として,Wikipediaの編集履歴における,編集者の貢献度や論争の有無と,記事の品質の間の相関,および記事の主体(entity)の分析についてモデルの構築を行った.さらに構造化文書の編集履歴に対して,バージョン検索を効率的に行うための,XPath問い合わせの書き換えによる最適化手法の開発を行った.またソーシャルネットワークサービスの相互接続において,複雑なプライバシー設定の支援を行うために,要求される個人属性のリスク判定をプライバシー属性オントロジを用いて行う機能,ならびに利用者のリスク判定結果をデータベースに蓄積し参照する機能についての開発を行った.さらに分散したWebサービスの認証における,遅延がもたらすセキュリティリスクを故障木を用いて評価する手法について開発を行った.
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