1. マルチメディア・コンテンツに対する脳波データの整理 昨年度までの研究において、研究室内の学生を被験者として、画像コンテンツ、映像コンテンツ、音楽コンテンツを被験者に提示したときに誘発される脳波データの収集を行ってきた。最終年度である本年は、これらの蓄積された脳波データ、および、脳波データから抽出された感性特徴量データの整理を行った。特に、件数の多い画像コンテンツに対しては、「動物」、「風景」、「食物」、「人」、「虫」、「パターン」、「絵画」などのカテゴリー別に脳波データを分類・整理した。 2.脳波情報に基づく感性的検索の評価・まとめ 本研究では、重回帰分析や正準相関分析に基づき、マルチメディア・コンテンツから計算的に得られる特徴量から感性的な特徴量を推定する研究を行ってきた。また、感性的な特徴量を利用したコンテンツ検索に関する研究、画像コンテンツ検索のための感性的フィルタリングに関する研究なども行ってきた。感性的フィルタリングにおいては、昨年度までのサポート・ベクター・マシン(SVM)に基づく画像の好悪分類モデルに加え、本年度は最大エントロピー法に基づく画像の好悪分類モデルに関しても研究を行った。
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