研究概要 |
本研究では,『操作者の存在感と個性を提示できる20自由度を持つミニチュアヒューマノイドを開発し,高臨場コミュゴケーションシステム技術を確立する』ことが目的である.このため,従来4自由度であった腕部を7自由度に拡張すると同時に胴体部にも3自由度の自由度を付加することで,より感情的な表現ができるミニチュアヒューマノイドを開発する.また,このシステムをウェアラブル化することで,携帯電話では実現できない高臨場コミュニケーションシステムを実現する. 本年度の研究実績を以下に示す. (1)全20自由度ミニチュアヒューマノイドの開発 前年度に開発した7自由度マニピュレータを2本製作し,胴体部を合わせて計20自由度のミニチュアヒューマノイドを開発した。胴体部は操作者の存在感を提示するため,呼吸運動を模擬できるようにした。また,制御部も含め,デイパックを用いて背負えるシステムとすることで,ウェアラブル化を実現した. (2)基本動作の検証 開発したミニチュアヒューマノイドの動作検証を行い,基本的な動作を確認した.ワイヤ駆動により腕部の軽量化が実現できたため,人間とほぼ同等の運動性能を持つことを実験的に検証した. (3)操作者の感情情報取得システム試作・検討 個性を提示するために,操作者の感情を計測できるシステムを試作・検証した.脳波を用いる方法,頬の変位を取得する方法を検証した.後者の方が実用的であるが,センサの配置等,今後さらなる検討が必要である.
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