研究課題/領域番号 |
21300078
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
吉田 英一 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 連携研究体長 (30358329)
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研究分担者 |
原田 研介 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (50294533)
金広 文男 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (70356806)
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キーワード | 知能ロボティックス / モーションプランニング / 多自由度ロボット |
研究概要 |
平成23年度は、これまでに構築したノンストップ時間・空間適応の枠組みをさらに強化した。空間的適応においては、移動が検出された障害物がロボットの近傍にある場合に経路の再計画が必要であることを考慮して経路の探索範囲を絞り込み、不必要な大域的経路計画を避けることで計画アルゴリズムの高速化を行った。また時間的適応では、ロボットが障害物に近い距離を通らなければならない場合など、厳しい条件での干渉回避において、減速・停止を考慮して、滑らかに到達地点を前後させる時間的な伸縮を行う機能を実現した。これらの空間的・時間的に適応する計画手法を、より効率的なノンストップ計画手法として有機的に統合する枠組みを構築した。作業空間上のエンドイフェクタの作業空間での目標位置を支配自由度、コンフィグレーション空間を詳細自由度と捉え、微小動作を表現するヤコビ行列により結びつける階層的な経路表現ロードマップを探索のデータ構造として用い、これらの計画手法を実現した。さらに、異なるロードマップ生成アルゴリズムに基づく動作計画器を接続できるよう、独立に動作する計画器と制御器を、オープンソースのロボットソフトウェア用インタフェースとして産総研で開発されているRTミドルウェアを用いて実装した。構築したノンストップ動作計画手法を、移動障害物が存在する環境での冗長マニピュレータの軌道再計画に適用し、さらに手法の汎用性を検証するために人間型ロボットの歩行経路やリーチング動作も例にとって、シミュレーションや実際のロボットによる実験を行ってその有効性を確認した。海外研究協力者が在籍するKarlsruhe工科大学を訪問し、視覚を用いた手法を中心に、オンライン動作計画に関して新たな知見が得て、これを本研究の動作再計画部分に反映させた。
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