| 研究課題/領域番号 |
21300107
|
|---|
| 研究機関 | 慶應義塾大学 |
|---|
研究代表者 |
清水 邦夫 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60110946)
|
|---|
| 研究分担者 |
柏木 宣久 慶應義塾大学, 統計数理研究所・データ科学研究系, 教授 (50150032)
栗原 考次 岡山大学, 環境学研究科, 教授 (20170087)
西井 龍映 九州大学, 数理学研究院, 教授 (40127684)
福地 一 首都大学東京, システムデザイン学部, 教授 (90358820)
甫喜本 司 東京大学, 経済学研究科, 特任研究員 (00241373)
|
|---|
| キーワード | 方向統計学 / 円周統計学 / データサイエンス / バクテリアゲノムデータ / 国際研究者交流 / 中国:ブラジル |
|---|
| 研究概要 |
本課題で、代表者と分担者は、環境、生態を表現するデータの統計科学的取扱い(環境・生態データサイエンス)に焦点を当て、環境・生態データの多くが時間的・空間に変動が大きく、また再現性に乏取扱い・解訳のための統計的モデル化と解析を目的として研究を進めた。
環境・生態データの中には、風の方位観測値のような角度のデータや風向と風速もしくは風向とオキシダント濃度観測値のような角度を含むデータが得られる場合が多々あるので、角度を含む観測値の統計学(方向統計学)の研究は重要である。本年度の方向統計学に関する成果を三つ記述する。
直線上のt-分布は検定統計量の分布としてだけではなく、現在では正規分布よりも裾の重い対称分布モデルとしての重要な役割を持つ。Abe et al.は立体射影のアイディアの下に円周上のt-分布と呼べる分布を提案し、分布の性質を調べ、球面上の分布も構成した。Pewsey et al.は円周上の統計学でよく知られているvon Mises分布を頂上付近で平坦もしくは急傾斜となるように拡張したBatschelet分布において性質を調べ、氷河期カールデータへの適合を調べた。また、Shieh et al.では、バクテリアゲノムの遺伝子位置データへ応用するため、一般化されたvon Mises分布を周辺分布として持つ2変量分布モデルを提案して、分布の性質やパラメータの推定・検定を議論するとともにデータ解析を行なった。
|
