研究概要 |
本研究は,国内外の統計の普及をひろく専門的に協議する諸学協会との連携の下に,国際標準に準拠した統計教育のガイドラインと付随する教材開発・評価の枠組みと評価システムを確立し,成果の公開を通して日本における統計教育の質的向上を図ることを目的としている。本年度の研究実績は以下である。 (1)統計教育方法論ワークショップ,問題解決力向上に向けた科学技術教育フォーラム,統計関連の学会における統計教育関係の企画セッション,日本テスト学会における企画セッション等をオーガナイズし,小中高の教員,教育行政関係者,大学教員,企業関係者で,初等中等から高等教育,社会に至るまでの統計教育の課題と今後の展望を議論した。 (2)上記の場で,国際プロジェクト(International CensusAt School:ICAS)の日本サイト;Japan-Casの運営と授業モデル,複合型マルチメディア統計教育教材『科学の道具箱』(JST理科ねっとわーく内コンテンツ)の公開と授業への活用方法など,本研究で開発した教材コンテンツと問題解決型統計授業との融合事例を報告した。 (3)米国における統計的思考力のアセスメント問題データベースの開発者であるGarfeild博士,DelMas博士を招聘し,統計教育におけるアセスメントの枠組みと具体的な問題構築に関する調査研究を行った。 大学・大学院における統計教育の分野別質保証の参照基準を作成し,公表した。
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