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2010 年度 実績報告書

プルキンエ細胞における抑制性シナプスの空間配置決定の分子基盤

研究課題

研究課題/領域番号 21300137
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

田中 光一  東京医科歯科大学, 大学院・疾患生命科学研究部, 教授 (80171750)

キーワード小脳 / 抑制性ニューロン / 籠細胞 / 星状細胞 / プルキンエ細胞 / シナプス
研究概要

脳は多くの領域から構成され、それぞれが機能分担することにより知覚、運動、思考などの知的活動を支えている。脳の複雑な情報処理の仕組みを解明するためには、まず、脳内局所回路網の構成原理を明らかにする必要がある。局所回路の形成には、回路網を作る標的神経細胞の選別と標的神経細胞のどの部位にシナプス結合するかが重要である。前者に比べ、後者の研究は遅れている。申請者はこの課題を追求するために、神経回路の解剖学的構造と機能が詳細に研究されている小脳の局所回路を対象に研究を行う。小脳の出力細胞であるプルキンエ細胞(Purk)は、平行線維(PF)・登上線維(CF)の2つの興奮性入力と星状細胞(St)・籠細胞(Bsk)の2つの抑制性入力を受けているが、それぞれの入力がプルキンエ細胞上の特定の領域に配置されている。プルキンエ細胞の遠位樹状突起には平行線維(PF)と星状細胞(St)の軸索が、近位樹状突起には登上線維(CF)が、細胞体・axon initial segment(AIS)には籠細胞(Bsk)の軸索がシナプスを形成している。本研究では、抑制性入力である星状細胞・籠細胞のプルキンエ細胞に対するシナプス形成機序を分子レベルで明らかにする。本年度は、StとBskで発現している遺伝子を同定するため、GFAP-Cre & f-RBP-Jマウス(星状細胞のプルキンエ細胞遠位樹状突起への抑制性入力および籠細胞のプルキンエ細胞AISへの抑制性入力が消失)とコントロールマウスの小脳における遺伝子の発現をDNAチップを用い網羅的に解析した。さらに、StおよびBakの単一細胞を単離する系を確立し、単一細胞における遺伝子発現解析を開始した。これにより、StあるいはBsk特異的に発現している遺伝子同定が効率よく行える。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件)

  • [雑誌論文] Demonstration of a neural circuit critical for the imprinting behavior in chicks.2010

    • 著者名/発表者名
      Nakamori, T.
    • 雑誌名

      J Neurosci

      巻: 30 ページ: 4467-4480

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Pleiotropic Role for MYCN in medulloblastoma.2010

    • 著者名/発表者名
      Swartling, F.J.
    • 雑誌名

      Genes Dev

      巻: 24 ページ: 1059-1072

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Aberrant detergent-insoluble EAAT2 accumulates in Alzheimers disease.2010

    • 著者名/発表者名
      Woltjer, RL.
    • 雑誌名

      J Neuropath Exp Neur

      巻: 69 ページ: 667-676

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Zones of enhanced glutamate release from climbing fibers in the mammalian cerebellum.2010

    • 著者名/発表者名
      Paukert, M.
    • 雑誌名

      J Neurosci

      巻: 30 ページ: 7290-7299

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ASK1 deficiency attenuates neural cell death in a GLAST deficient mice, a model of normal tension glaucoma.2010

    • 著者名/発表者名
      Harada C.
    • 雑誌名

      Cell Death Differ

      巻: 17 ページ: 1751-1759

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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