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2011 年度 実績報告書

プルキンエ細胞における抑制性シナプスの空間配置決定の分子基盤

研究課題

研究課題/領域番号 21300137
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

田中 光一  東京医科歯科大学, 大学院・疾患生命科学研究部, 教授 (80171750)

キーワード小脳 / 抑制性ニューロン / 籠細胞 / 星状細胞 / プルキンエ細胞 / シナプス
研究概要

脳は多くの領域から構成され、それぞれが機能分担することにより知覚、運動、思考などの知的活動を支えている。脳の複雑な情報処理の仕組みを解明するためには、まず、脳内局所回路網の構成原理を明らかにする必要がある。局所回路の形成には、回路網を作る標的神経細胞の選別と標的神経細胞のどの部位にシナプス結合するかが重要である。前者に比べ、後者の研究は遅れている。申請者はこの課題を追求するために、神経回路の解剖学的構造と機能が詳細に研究されている小脳の局所回路を対象に研究を行う。小脳の出力細胞であるプルキンエ細胞は、平行線維(PF)・登上線維(CF)の2つの興奮性入力と星状細胞(St)・籠細胞(Bsk)の2つの抑制性入力を受けているが、それぞれの入力がプルキンエ細胞上の特定の領域に配置されている。プルキンエ細胞の遠位樹状突起には平行線維(PF)と星状細胞(St)の軸索が、近位樹状突起には登上線維(CF)が、細胞体・axon initial segmentには籠細胞(Bsk)の軸索がシナプスを形成している。本研究では、抑制性入力である星状細胞・籠細胞のプルキンエ細胞に対するシナプス形成機序を分子レベルで明らかにする。本年度は、GFAP-Cre & f-RBP-Jマウスとコントロールマウスの小脳で発現の差があった遺伝子の絞り込みを行った。発現に差のある候補遺伝子をアレンの脳アトラスなどのデータベースを用い、絞り込みを行い、絞り込まれた遺伝子に関してはin situ hybridizationで確認を行った。その中で、欠損マウスが既に作成されているものに関しては、マウスの入手を行った。また、RNAiによる遺伝子ノックダウンの系を確立するため、生後3日目の小脳へのelectroporationの系を立ち上げた。候補遺伝子の中で、欠損マウスの報告がないものに関しては、上記の系を用いて機能解析を進める。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] GLT-1 loss accelerates cognitive deficits onset in an Alzheimer's disease animal model2011

    • 著者名/発表者名
      Mookherjee, P.
    • 雑誌名

      J Alzheimers Dis

      巻: 26 ページ: 447-455

    • DOI

      10.3233/JAD-2011-110503

    • 査読あり
  • [雑誌論文] RBP-J promotes the maturation of neuronal progenitors2011

    • 著者名/発表者名
      Komine, O.
    • 雑誌名

      Dev Biol

      巻: 354 ページ: 44-54

    • DOI

      10.1016/j.ydbio.2011.03.020

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Glia- and neuron-specific functions of TrkB signaling during retinal degeneration and regeneration2011

    • 著者名/発表者名
      Harada, C.
    • 雑誌名

      Nature Communications

      巻: 2 ページ: 1-9

    • DOI

      10.1038/ncomms1190

    • 査読あり

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公開日: 2013-06-26  

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