研究概要 |
最終年である本年は、新たなプローブ開発を進めることを継続するとともに、これまでに開発を進めてきたプローブを用いて、実際に低分子化合物のスクリーニングへの応用,細胞骨格誘導生アポトーシスの細胞動態の詳細な解析、などの応用面での展望につながる研究を展開した。 テーマ1)さらなるプローブの開発 昨年度はEGFシグナルの開発に成功したが、今年度はその成果をふまえて、他のシグナル系での情報伝達検出プローブの開発を実施した。ストレス検出プローブとして、今年度は活性酸素ストレスをとりあげ、新たな検出プローブの策出を試みた結果、完成には至らないが予備的なデータを得た。 テーマ2)これまでに開発したプローブの応用 昨年度に開発したEGFシグナルプローブの具体的な応用として、低分子化合物のスクリーニングを実施し、シグナルを人工的に制御できる新たな化合物を発見できるかどうかを試みた。これにより創薬への具体的な応用が可能であることが検証できた。 またアポトーシス検出プローブを応用して、実際に細胞骨格誘導性の特殊な薬剤に依存したアポトーシス現象に関して、詳細な細胞動態の解析を実施した。 テーマ3) 最終目標である、非侵襲でのin vivoイメージング、特にヒトのモデル動物としての価値の高いマウスでの経時的なイメージングの実現に向けて、昨年までの成果により実際に観察を行うことが可能になったことから、本年度は様々なin vivoイメージングを実施した。新たな近赤外蛍光タンパク質が報告されたので、その具体的な応用も進めた。
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