霊長類エイズモデル感染病態に関わるウイルスゲノム基盤に関する研究

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21300152
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 実験動物学
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 三浦 智行 京都大学, ウイルス研究所, 准教授 (40202337)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 感染症 / エイズ / 動物モデル / アカゲザル / HIV / SHIV

研究概要

ウイルスの共受容体決定部位に相当する env の V3 領域に 5 箇所のアミノ酸置換を加えることにより、既存の CXCR4 指向性ウイルスである強病原性 SHIV-KS661 をCCR5 指向性に転換した。このウイルスをアカゲザル個体継代により順化し、中和抵抗性の CCR5指向性 SHIV-MK38 を得た。このウイルスの env 領域を新規サル指向性 HIV-1mt に導入することにも成功した。よりよいエイズモデルの構築に繋がることが期待される。

研究成果

• [雑誌論文] Generation of a replication-competent chimericsimian-human immunodeficiency virus carrying env from subtype C clinical isolate through intracellular homologous recombination. (2013)
  • 著者名/発表者名: Fujita, Y., Otsuki, H., Watanabe, Y.,Yasui, M., Kobayashi, T., Miura, T., and Igarashi, T.
  • 雑誌名: Virology 巻: 436 ページ: 100-111
  • DOI: doi: 10.1016/j.virol.2012.10.036
  • 査読あり
• [雑誌論文] Quantification system for the viral dynamics of a highly pathogenic simian/human immunodeficiency virus based on an in vitro experiment and a mathematical model. (2012)
  • 著者名/発表者名: Iwami, S., Holder, B. P., Beauchemin,C. A. A., Morita, S., Tada, T., Sato, K.,Igarashi, T., and Miura, T.
  • 雑誌名: Retrovirology 巻: 9 ページ: 18
  • DOI: doi:10.1186/1742-4690-9-18
  • 査読あり
• [雑誌論文] Evaluation of the immune response and protective effects of rhesus macaques vaccinated with biodegradable nanoparticles carrying gp120 of human immunodeficiency virus. (2010)
  • 著者名/発表者名: Himeno, A., Akagi, T., Uto, T., Wang, X., Baba, M., Ibuki, K., Matsuyama, M., Horiike, M., Igarashi, T., Miura, T., and Akashi, M.
  • 雑誌名: Vaccine 巻: 28 ページ: 5377-5385
  • DOI: doi:10.1016/j.vaccine.2010.04.110
  • 査読あり
• [雑誌論文] In vivo analysis of a new R5 tropic SHIV generated from the highly pathogenic SHIV-KS661, a derivative of SHIV-89.6. (2010)
  • 著者名/発表者名: Matsuda, K., Inaba, K., Fukazawa, Y., Matsuyama, M., Ibuki, K., Horiike, M., Saito, N., Hayami, M., Igarashi, T., and Miura, T.
  • 雑誌名: Virology 巻: 399 ページ: 134-143
  • DOI: doi:10.1016/j.virol.2010.01.008
  • 査読あり
• [雑誌論文] Small intestine CD4+cell reduction and enteropathy in SHIV-KS661-infected rhesus macaques in presence of low viral load (2010)
  • 著者名/発表者名: Inaba, K., Fukazawa, Y, Matsuda, K., Himeno, A., Matsuyama, M., Ibuki, K., Miura, Y., Koyanagi, Y., Nakajima, A., Blumberg, R. S., Takahashi, H., Hayami, M., Igarashi, T., and Miura, T.
  • 雑誌名: J. Gen. Virol. 巻: 91 ページ: 773-781
  • DOI: doi:10.1099/vir.0.017368-0
  • 査読あり
• [学会発表] 新規 CCR5 指向性 SHIV のサルへの順化と中和抵抗性の解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 米田舞、大附寛幸、一瀬裕太郎、松田健太、松下修三、五十嵐樹彦、三浦智行
  • 学会等名: 第155回日本獣医学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20130328-30
• [学会発表] 細胞内相同組換えを利用した CCR5 指向性サブタイプC HIV-1由来 env を持つサル指向性 HIV-1 の作出 (2012)
  • 著者名/発表者名: 大附寛幸、一瀬裕太郎、小林剛、五十嵐樹彦、三浦智行
  • 学会等名: 第26回日本エイズ学会
  • 発表場所: 神奈川
  • 年月日: 20121124-26
• [学会発表] SHIV 感染アカゲザルにおいて病原性を決定づけるウイルス感染動態の探索-数理モデルによるデータ解析の視点から- (2012)
  • 著者名/発表者名: 岩見真吾、Rob de Boer、三浦智行、西村佳哲、五十嵐樹彦
  • 学会等名: 第26回日本エイズ学会
  • 発表場所: 神奈川
  • 年月日: 20121124-26
• [学会発表] サルに順化した CCR5 指向性 SHIV-MK38の中和抗体に対する抵抗性 (2012)
  • 著者名/発表者名: 米田舞、一瀬裕太郎、大附寛幸、松田健太、松下修三、五十嵐樹彦、三浦智行
  • 学会等名: 第60回日本ウイルス学会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 20121113-15
• [学会発表] 中和感受性を増強する薬剤による抗 HIV-1 治療戦略に向けた新規 SHIV/アカゲザル評価モデルの開発 (2012)
  • 著者名/発表者名: 大附寛幸、一瀬裕太郎、小林剛、原田恵嘉、吉村和久、鳴海哲夫、玉村啓和、松下修三、五十嵐樹彦、三浦智行
  • 学会等名: 第60回日本ウイルス学会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 20121113-15
• [学会発表] 培養細胞実験と数理モデルによるウイルス感染動態の定量化-ウイルス病原性の解明への応用- (2012)
  • 著者名/発表者名: 岩見真吾、de Boer Rob、五十嵐樹彦、三浦智行
  • 学会等名: 第60回日本ウイルス学会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 20121113-15
• [学会発表] 霊長類エイズモデル感染病態に関わるウイルスゲノム基盤に関する研究 (2012)
  • 著者名/発表者名: 三浦智行、大附寛幸、米田舞、一瀬裕太郎、小林剛、五十嵐樹彦
  • 学会等名: 第154回日本獣医学会
  • 発表場所: 岩手
  • 年月日: 20120914-16
• [学会発表] 中和抵抗性のサル/ヒト免疫不全ウイルスの作製と in vitro における立体構造変化誘導剤による中和感受性増強効果の評価 (2011)
  • 著者名/発表者名: 大附寛幸、 三浦智行、小林剛、吉村和久、玉村啓和、松下修三、五十嵐樹彦
  • 学会等名: 第25回日本エイズ学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20111130-1202
• [学会発表] 新規組換え技術による CCR5指向性 clade C HIV-1 株の env 領域を持った SHIV の作製 (2010)
  • 著者名/発表者名: 藤田泰久、大附寛幸、小林剛、 三浦智行、五十嵐樹彦
  • 学会等名: 第24回日本エイズ学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20101124-26
• [学会発表] 相同組換えによって作製した新規サル指向性ヒト免疫不全ウイルスの遺伝子解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 中村仁美、大附寛幸、松田健太、小林剛、五十嵐樹彦、三浦智行
  • 学会等名: 第24回日本エイズ学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20101124-26
• [学会発表] 新規組換え技術による R5指向性 clade C env を持つサル指向性HIV-1 の創出 (2010)
  • 著者名/発表者名: 大附寛幸、藤田泰久、小林剛、 三浦智行、五十嵐樹彦
  • 学会等名: 第58回日本ウイルス学会学術集会
  • 発表場所: 徳島
  • 年月日: 20101107-09
• [学会発表] 相同組換えによって作製した新規サル/ヒト免疫不全ウイルスの遺伝子解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 中村仁美、五十嵐樹彦、 三浦智行
  • 学会等名: 第149回日本獣医学会学術集会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 20100326-28
• [学会発表] 霊長類エイズモデル研究の新展開 (2010)
  • 著者名/発表者名: 三浦智行
  • 学会等名: 第6回霊長類医科学フォーラム
  • 発表場所: つくば
  • 年月日: 2010-11-18