研究課題/領域番号 |
21300155
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
椎名 隆 東海大学, 医学部, 講師 (00317744)
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研究分担者 |
安藤 麻子 東海大学, 医学部, 准教授 (40101935)
鳥居 隆三 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 教授 (50106647)
小笠原 一誠 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20169163)
細道 一善 東海大学, 医学部, 特定研究員 (50420948)
太田 正穂 信州大学, 医学部, 准教授 (50115333)
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キーワード | カニクイザル / MHC / 多型 / 再生医療 / 薬剤感受性 |
研究概要 |
ヒトに最も近縁な実験動物であり、かつ生物医学研究に高い資質を有するカニクイザルのMHC多型情報は圧倒的に不足している。本年度では、800等のカニクイザルについて腫瘍な8個のMHC遺伝子ならびにMHC領域に位置する5個のマイクロサテライトマーカーを用いた多型解析を実施し、MHCホモ接合体個体の特定MHC多型情報に基づく集団遺伝学的解析により、アリル頻度、アリルの分布およびそれら多型に基づくハプロタイプの推定を集団ごとに比較することにより、MHC多型を検出することを目的とした。その結果、3個体において使用マーカーすべてが同一多型を示したこと、これら個体間におけるリンパ球混合反応により、リンパ球の幼若化が起きなかったことから、遺伝学的のみならず免疫学的観点からも、これら3個体はMHCホモ接合サルであると特定された。研究分担機関である滋賀医科大学では、過排卵や顕微授精などの発生工学的技術を有しており、カニクイザルのiPS細胞もすでに樹立していることから、本研究にて得られた個体から、MHCホモ接合サル系統の作成、それらを用いたiPS細胞の安全性評価試験への適用やインフルエンザやガンに向けたペプチドワクチンの開発がよりいっそう進展すると考えられる。一方、比較的遺伝的均一性の高いフィリピン集団112個体についてのMHC多型解析をほぼ終了しており、今後、集団遺伝学的解析を進めるとともにMHC多型と感染症や薬剤感受性との関連性を探る予定である。
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