研究課題/領域番号 |
21300155
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
椎名 隆 東海大学, 医学部, 講師 (00317744)
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研究分担者 |
安藤 麻子 東海大学, 医学部, 准教授 (40101935)
鳥居 隆三 滋賀医科大学, 動物生命科学研究センター, 教授 (50106647)
小笠原 一誠 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20169163)
細道 一善 国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系・人類遺伝研究部門, 助教 (50420948)
太田 正穂 信州大学, 医学部, 准教授 (50115333)
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キーワード | カニクイザル / MHC / 再生医療 / 多型 / 薬剤感受性 |
研究概要 |
フィリピン産112個体のクラスII遺伝子の多型解析より、13種類、17種類および12種類のMHC-DRA,MHC-DRB,MHC-DQBアリルがそれぞれ同定され、それらのうち、10種類は新規アリルであった。各MHC遺伝子において、最も頻度の高いアリルはDRA*010303(アリル頻度:39.1%)、DRB1*1007(37.5%)、DQB1*0608(34.4%)であった。これらアリルから構成されるDRA*010303-DRB1*1007-DQB1*0608ハプロタイプ頻度は34.4%であり、他のハプロタイプ頻度よりも圧倒的に高い頻度を示した。一方、HLA-DRB様のハプロタイプ構造を有するクラスI遺伝子の多型解析より、MHC-BおよびMHC-A領域は大まかに10種類および12種類のハプロタイプからそれぞれ構成されていたこと、B*490101-B*6502ハプロタイプおよびA*5202,A*8903-A3*1303ハプロタイプの頻度は17.9%,37.9%および17.0%と高い頻度を示したことから、これらMHC遺伝子を有する個体の選抜こそがMHC多型を均質化したホモ接合体サル群の作製に最適であると考えられた。そこでPCR-SSP法ならびにPCR-SBT法を用いたMHC遺伝子の簡易タイピング法を開発し、実際に100頭規模のMHCタイピングから上記遺伝子を有する個体の選抜に成功した。さらには、次世代シークエンサーを用いたMHCタイピング法も開発したことから、本年度ではこれら方法の駆使により、MHC多型選抜個体を早期に生物医学研究に提供しうる環境を構築した。
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