• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

生体の低酸素領域検出プローブイリジウム錯体の開発と内視鏡観察に適した改良

研究課題

研究課題/領域番号 21300159
研究機関群馬大学

研究代表者

竹内 利行  群馬大学, 特任教授 (00109977)

キーワードイリジウム錯体 / In vivoイメージング / 癌の画像診断 / リン光 / 酸素消光 / 二色発光 / 酸素濃度
研究概要

(1)発光輝度の強いBTP誘導体の作成
BTP発光の組織深達度を増すため、22年度に最大発光波長を近赤外領域の710nmにしたBTPHSAを作成した。内視鏡観察ではフルオレスチンやICGのように発光輝度の強いプローブが必要なので、23年度はBTPの組織集積性を高める工夫をした。BTPのDimethyl基を導入したBTP-DMを作成した。DMは細胞内ではその還元環境でプラスに荷電するので、BTP-DMは細胞膜を通過できず、細胞内に留まるようになる。事実、BTP-DMはBTPに比べて約10倍の発光輝度を得た。
リン光/蛍光発光比率を利用した低酸素測定プローブの開発
BTPのリン光は常酸素圧では酸素消光を受けるので発光が消えてしまうが、低酸素状態になると発光が見えるようになる。一方、蛍光は酸素濃度に関係なく発光する。そこで4つのプロリン鎖でBTPと緑色蛍光を出すクマリンの複合体を合成した。この複合体を培養細胞HeLaに取り込ませ、405nmで励起すると常酸素状態では緑色に発光し、培養チャンバーの酸素濃度を下げてゆくと紫がかった赤色を呈するようになる(発表論文)。
内視鏡実験
21年度の研究開始時にオリンパスからマウス・ラット用の特別仕様内視鏡を借用した。その時は、大腸を一部結紮して低酸素にしたヌードマウスの尾静脈からBTPを静注して大腸を内視鏡観察したが、BTP発光を観察できず、この内視競をオリンパスに返却した。今回、発光強度を増したBTP-DMで同じ実験を行なうべくオリンパスに内視鏡借用を願いでているが、他の大学からも使用希望があり、ウエイティングリストから我々の使用は今夏頃になるとのこと。従って、本研究の終了までにBTP発光の内視鏡観察を確認できなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [雑誌論文] Ratiometric molecular sensor for monitoring oxygen levels in living cells2012

    • 著者名/発表者名
      Yoshihara T, Yamaguchi Y, Hosaka M, Takeuchi T, Tobita S
    • 雑誌名

      Angew Chem Int Ed

      巻: 51 ページ: 1-5

    • DOI

      DOI:10.1002/anie.201107557

    • 査読あり
  • [学会発表] Iridium complex probes for monitoring of cellular oxygen levels and imaging of hypoxic tissues2012

    • 著者名/発表者名
      Tobita S, Yoshihara T, Kobayashi A, ichikawa K, Hosaka M, Takeuchi T
    • 学会等名
      BiOS SPIE Photonics West
    • 発表場所
      San Francisco
    • 年月日
      2012-01-24
  • [図書] リン光プローブの設計・開発に基づくin vivo低酸素環境イメージング2012

    • 著者名/発表者名
      飛田成史、吉原利忠, 穂坂正博、竹内利行
    • 総ページ数
      5
    • 出版者
      羊土社
  • [産業財産権] Novel compound and functional luminescent probe comprising the same2011

    • 発明者名
      飛田成史, 吉原利忠, 竹内利行, 穂坂正博
    • 権利者名
      国立大学法人群馬大学
    • 産業財産権番号
      PTC/JP2009/067919EP/09820643.6,EP/2348314USA2011-0201802
    • 出願年月日
      20110727, 20110818
    • 外国

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi