研究課題
不死化巨核球細胞株の検証と成熟化法の開発血小板産生可能である巨核球細胞株が実際に成熟可能であるかの検証を行った。ヒト胚性幹細胞(ES細胞)および血小板産生効率の高い人工多能性幹細胞(iPS細胞)をソースとするCD34+造血前駆細胞集団に候補遺伝子群を薬剤依存性に発現可能なベクターを用いて導入し、巨核球マーカー陽性細胞の不死化に成功した。更に,遺伝子のon-off制御を行い、成熟化するための他の因子(細胞外環境因子の同定と操作法)に目処がたった。次年度はこれらの情報を基盤に本不死化細胞株を用いた血小板産生系を発展させる。新規のshear stress刺激に伴う血小板産生装置の開発とその検証血流によって生み出されるshear stress刺激下での血小板産生を促進させるためのデバイスを作製した。MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を応用することで25x28mm四方の中に20um径の回路を並列縦走に配置し、巨核球細胞株が固着できるスポットおよび培養液の流れに従ってshear rateが変化できる可変型の閉鎖回路を組み合わせた。実際にプロトタイプのデバイスで、巨核球の細胞質が分断されて行く様子を観察可能となった。最終年度である次年度は,本デバイスの改良と同時に、閉鎖回路での産生された血小板の回収方法を開発していく。これらの巨核球細胞株が実際に成熟すれば,本細胞を実際にデバイス内部でどの程度まで血小板産生効率が上昇できるかを定量化していく。
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