研究課題
本年度は、試作したOMRI装置について、実験動物を用いた評価を本格化させると共に他の臨床装置との連携機能を実装し、本研究の目標である大型OMRI装置の有用性を実証し、将来的な臨床応用を目指した開発基盤を確立した。1)大型実験動物を用いた有用性の実証安定同位体標識した複数のレドックス・スピン試薬を用いることで、同一動物の微小部位におけるレドック分子イメージングを行い、胃潰瘍・小腸炎・大腸炎モデル動物において、既存装置を用いて得たレドックス画像と、本研究で開発した大型OMRI装置で得た画像とを比較検討した。その結果、動物サイズ・共振器サイズを考慮すると、本装置では既存装置と同等の局所感度が得られ、その有用性が示された。2)他の臨床装置との連携機能の実装我々は、レドックス疾患の可視化を実現する臨床装置の開発を最終目的としており、本申請では、まずその基盤確立を目的とした。同時に、本装置と他の臨床機器と連動した診断・治療操作を想定し、連係機能を実装した。具体的には本学医学研究院災害救急学分野の連携研究者・村田らと協同で、内視鏡ロボットとの連携を想定した機能・情報共有法を導入した。また、MRI対応内視鏡ロボットが挿入可能な大型OMRI共振器を作成し、アーム挿入により、局所磁場に大きな影響が無いことをMRI画像から明らかにした。また、OMRI、内視鏡カメラ両画像の同一座標によるマッピングを可能とする情報データ交換を行い、相互の画像データ連携を可能とした。
すべて 2012 2011
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