研究課題/領域番号 |
21300171
|
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
竹内 良平 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (30236442)
|
研究分担者 |
森下 信 横浜国立大学, 環境情報工学院, 教授 (80166404)
青田 洋一 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (40363824)
熊谷 研 横浜市立大学, 医学部, 助教 (10468176)
|
キーワード | 低出力超音波 / 軟骨 / Tpe IIコラーゲン / Tpe IXコラーゲン / PCR / アグリカン |
研究概要 |
目的 我々のグループが行ってきた骨芽細胞に対する超音波刺激の実験では、超音波の繰り返し周波数が50Hzの時にAlpのmRNA発言が最大となることを示した。この結果をふまえて今回の実験では、繰り返し周波数が1000Hzと50Hzでどちらが培養軟骨細胞にどのような影響を与えるかを検証した。 方法 1)細胞培養:生後30か月の牛の後ろ脚の足関節より軟骨組織を採取し、軟骨細胞を単離した。6wellプレートに初期細胞数が1×10^4/wellとして単層培養を行った。 2)超音波刺激条件:培養翌日から1日1回、20分間、7日間連続してCO2インキュベータ内において刺激した。超音波の繰り返し刺激周波数は1000Hz、 50Hzの2種類を設定した。超音波の周波数は1.5MHz、出力は150mW/cm^2である。 3)細胞形態、細胞数を検討した。また遺伝子解析としては、基質産生であるType II, IXコラーゲン、アグリカンをRT-PCR法によって発現量を測定した。 結果 1)細胞の形態は各条件においては差はなかった。 2)細胞数は、経時的'に各群増加し、7日目には3×10^5/wellとなったが、群間での差はなかった。 3)RT-PCRによる遺伝子発現であるが、Type IIコラーゲンおよびアグリカンの発現量には差はなかったが、Type IXコラーゲンはコントロールを1.0とすると50Hzが1.32±0.29、 1000Hzが1.52±0.3であり各群間に有意差があった(p<0.05)。 4)超音波刺激が1000HzにおけるType IXコラーゲンの遺伝子の経時的な発現量をみると、超音波刺激後12時問で となったが、24時間後の発現量に差はなかった。 結語 1)超音波刺激によりType IXコラーゲンの遺伝子発現が増加することを確認した。 2)Type IXコラーゲンの遺伝子発現量は繰り返し周波数が1000Hzの場合が50Hzに比べて有意に高かった。 3)細胞増殖、Type IIコラーゲンおよびアグリカンの遺伝子発現量は、超音波の繰り返し周波数による変化はなかった。
|