1.ヒストン高親和性配列の導入:ヒストン高親和性配列(left-handedly curved配列)をプロモーター上流の様々な位置に導入したプラスミドDNA(ルシフェラーゼ遺伝子を含む)をトランスフェクションにより培養細胞に導入した。その結果、ヒストン高親和性配列の導入によりルシフェラーゼ遺伝子の発現が上昇した。また、プラスミドDNAをhydrodynamics法によりマウスへ投与したところ、同様にルシフェラーゼ遺伝子の発現が上昇した。 2.ヒストンとの結合を防ぐ配列の導入:ヒストンとの結合を防ぐ(ヌクレオソーム形成を抑制するA_<30>、(CG)_<15>配列)配列をプロモーター近傍に導入したプラスミドDNA(ルシフェラーゼ遺伝子を含む)をトランスフェクションにより培養細胞に導入した。その結果、ヒストンとの結合を防ぐ配列の導入によりルシフェラーゼ遺伝子の発現が上昇した。また、プラスミドDNAをhydrodynamics法によりマウスへ投与したところ、同様にルシフェラーゼ遺伝子の発現が上昇した。 3.転写因子をリクルートするためのシステム:基本転写因子をリクルートする蛋白質(ヘルペスウイルスVP16)と配列依存的DNA結合蛋白質(酵母GAL4)の融合蛋白質(activator)の遺伝子を作製しプラスミドに導入した。また、GAL4が結合する配列をルシフェラーゼ遺伝子とactivator遺伝子のプロモーター上流に導入した。トランスフェクションにより培養細胞に導入した結果、正のフィードバック機構によりactivator発現が持続し、ルシフェラーゼの発現も持続した。
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