研究課題/領域番号 |
21300181
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
武岡 真司 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20222094)
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研究分担者 |
合田 亘人 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00245549)
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キーワード | 医用材料 / バイオマテリアル / 高分子超薄膜 / ナノシート / 交互積層膜 / 創傷被覆材 / 消化管穿孔性腹膜炎 / 熱傷 |
研究概要 |
本研究では、熱傷や消化管穿孔性腹膜炎に対して創傷被覆材による低侵襲治療を目指し、新規のナノシートの物性制御とその機能と安全性の評価を分担する組織として、製造・物性制御班、機能評価班、安全性評価班を構成し、製造と物性制御、薬効評価、安全性評価が分離させた状態で研究を推進する。製造・物性制御班では、1.複雑な形状をした四肢の熱傷に対応できる断片化ナノシート[A]、2.内視鏡手術にて腹膜炎モデルを措置することを想定してナノシートを犠牲膜(メッシュ状も含む)で補強したナノシート[B]の調製方法ならびに仕様を検討した。機能評価班では、II度熱傷させたマウスの背部あるいは四肢を、ローダミン標識した裁断化ナノシート[A]の分散液に浸漬し、引き出し法にて塗布し、細部まで被覆されていることを蛍光実体顕微鏡にて確認し、緑膿菌感染に対するバリアー能が保持され、創傷面の治癒が良好に進行することを明らかにした。また、穿孔性腹膜炎モデルマウスの穿孔部に[B]を貼付し、密着強度、貼付性、創傷治癒挙動を観測した。Dario教授(聖アンナ大)と共同で、外部磁場による磁性ナノ粒子担持ナノシートの誘導に関する研究を行った。安全性評価班では、ナノシートの分解挙動を、水晶発振子マイクロバランス計を用いて評価し、テトラサイクリンや銀ナノ粒子担持ナノシートについて、菌繁殖抑制効果を発現する有効濃度と安全域をKirby-Bauer試験より求めた。
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