研究課題/領域番号 |
21300189
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
西田 康太郎 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (00379372)
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研究分担者 |
前野 耕一郎 神戸大学, 医学研究科, 助教 (70403269)
角谷 賢一朗 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (10533739)
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キーワード | 椎間板変性 / 腰痛 / 腰部脊柱管狭窄症 / Fas ligand / 棘突起間スペーサー / 低侵襲治療 |
研究概要 |
1,椎間板変性に関連したものとしては、確立できた椎間板変性モデルを用いて多種類の遺伝子発現の網羅的解析を行い、全体をまとめて論文として投稿した。これまで各ジャーナルとの相当のやり取りや追加実験を要したが、先日ようやく受理された。この椎間板変性モデルの改良はほぼ終了し、これを用いた基礎データを順次発表している。また、新たな椎間板再生研究を開始した。 2,椎間板の免疫特権と宿主免疫応答関連のin vitro実験として、椎間板細胞株に対してFasL遺伝子を導入し、過剰発現させる技術は安定して可能になった。これら過剰発現細胞株とマクロファージ細胞株の共培養実験にて多くのデータを入手することに成功し、順次発表している。現在論文投稿準備中である。In vivo研究として、椎間板ヘルニアモデルは既に確立している。FasLの椎間板ヘルニアにおける役割を明らかにするために、FasL ノックアウトラットを次年度に海外へ発注するための準備と当施設への受け入れ態勢もようやく完了した。 3.椎間板変性と腰部脊柱管狭窄症の関係については引き続き立位と座位の腰椎側面レントゲンと脊髄造影とを比較検討する研究を続けており、症状の発現しない座位においては腰椎の相対的な前屈位になっていることが確認され、それに伴って硬膜管径が大きく増大することを報告した。さらにN数を増やした後、現在データをまとめて論文執筆中である。 4,棘突起スペーサーの前臨床試験についてはスペーサーを樹脂製に変更し、さらに弾力性をもたせたりドライバーとの接合性を高めるなど改良を継続している。また、これまでのデータをまとめて論文を執筆/投稿し、先日受理された。国内での追加特許が認められている。米国特許は未だやり取りを続けている。欧州特許は返事待ちの状態。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
論文作成に関してはジャーナルとのやり取りで苦労したが、それなりにhigh impactの雑誌に受理された。海外での発表も増えており、概ね順調に経過しているものと思われる。FasLノックアウトラットの購入に関しては、当初予想していた以上に当施設での管理費や維持費が必要であり、さらに準備期間や購入計画の変更が必要であった。
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今後の研究の推進方策 |
現状のまま計画続行する予定であり、全期間内に計画された研究ほぼ全体が終了可能と考えている。
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