1. 動物実験のための準備 (a)大阪市立大学医学研究科の協力によって、ウサギを用いた動物実験が可能になったので下記の準備を行った。 (b)in vivoの実験では鼓動よりもむしろ呼吸による測定領域の移動の影響が大きいので、光学的方法による同期方法を検討し、装置を作製した。さらに、フレームマッチングなどの画像処理による方法も検討した。 (c)超音波速度変化画像を得るために画像用超音波プローブ、加温用光源の支持について検討した。フレキシブルアームを購入し、プローブを様々な方向に自由に支持ができるようにした。 2. ウサギを用いたin vivo実験 前年度の研究成果で改造した超音波診断装置と加温光源として半導体レーザーなどの装置を大阪市立大学医学研究科の動物実験棟に持ち込み、ウサギに対してin vivo実験を行った。上記の振動対策を行うことにより、脂肪の状態に対応した超音波速度変化画像を得ることができた。 3. リアルタイム表示のための改良 リアルタイムで超音波速度変化画像を構築、表示するために、現有の超音波診断装置の改造を行い、USBケーブルで外部にRFデータが出力できるようにした。 4. 装置の小型化 現在まで用いていた装置は病院などで用いられている超音波エコー診断装置を改造したものである。本研究の目的には必要がない機能も付いており、大型であるために大阪市立大学の動物実験棟への搬入も問題がある。そこで、小型装置(プローブと信号処置部だけがあり、表示と画像構築はパソコンで行う)を購入し、本研究の目的に合うように改造を行った。
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