研究課題
慢性肝炎および非アルコール性脂肪性肝炎の超音波機能診断法として、Sonazoidの至適投与量の検討を行った。投与量は臨床容量から1/20,000まで傾斜濃度で検討した結果、1/1,000量が適量であった。これにより高音圧影像法にて半定量する手法が検査法とし有力である。この用量にて検討を行うことにした。マウスにおいては1/100であり、人の方がラットより肝細胞数が多いことによる相違と考えられる。以上の結果をふまえ、肝生検により組織学的に診断されたNASH臨床例を用い1/1,000量における投与量の検討を行ったたところ投与5分では造影剤の再循環による影響で測定値が不安定であり、投与20分以降で測定する方法が誤差がないことが判明した。Kupffer細胞の貪食能についての検討は、Flow cytometerによりKupffer細胞数には変化がなく、貪食機能が低下していることが明らかになった。電子顕微鏡による形態学的検討では、Kupffer細胞内に鉄や異物を多数貪食していることがわかり、それが貪食能力を低下させる原因につながることが推測された。次年度はこれらをもとに肝非実質細胞であるその他の樹状細胞などの検討を行いたい。非造影による診断法は、慢性肝炎については、200症例以上の患者で検討した。肝硬変を良好に診断できる方法として、超音波音響放射圧を用いた組織の硬度測定法Acoustic Radiation Force Impulse(ARFI)による有用性を検討した。今後脂肪肝やNASHでの診断法につきさらに検討を予定している。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (21件)
肝臓 51
ページ: 54-55
肝臓 50
ページ: 105-121
治療学 43
ページ: 33-37
Rad Fan 7
ページ: 66-68
Ultrasound Med Biol 35
ページ: 1819-1827