研究課題/領域番号 |
21300213
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研究機関 | 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所) |
研究代表者 |
井上 剛伸 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 研究所・福祉機器開発部, 部長 (40360680)
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研究分担者 |
鎌田 実 東京大学, 高齢社会総合研究機構, 教授 (20224644)
児島 宏明 産業技術総合研究所, 情報技術研究部門, 主任研究員 (80356980)
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キーワード | 福祉・介護用ロボット / 痴呆 / 情報支援 / 音声認識 |
研究概要 |
本研究では、支援機器の観点からコミュニケーションロボットの機能を見直し、認知症者の障害特性に合わせて、日時の把握、スケジュール管理、行動支援までの一連の活動を支援する情報支援パートナーロボットを開発することを目的とする。 本年度は,一年次に開発した「注意喚起」「情報伝達」の構造を含む対話型情報支援プログラムをパートナーロボット・システムに実装し、軽度認知症者を対象とした試用実験により、機能評価およびロボットの音声合成、音声認識に関する実験を行った。 ・5名の軽度から中等度の認知症者を対象に使用実験を行い、約90%の割合で、情報支援パートナーロボットからの呼びかけへの反応、伝えられた情報の取得を適切に行えることが確認できた。この結果から、人同士の対話の構造が、認知症者とものの対話に適用できること、認知機能障害を持つ認知症者にも応用できることがわかった。 ・軽度認知症者に聞き取りやすいロボットの音声合成の特性を調べるため、まずは健常高齢者20名の聞き取り評価実験を行った。 ・その後、軽度認知症者に聞き取りやすいロボットの音声合成の特性を調べるため、軽度認知症者20名の聞き取り評価実験を行った。その結果、聞き取ることができる音量は、個人の聴力によって異なるが、子供の音声が聞き取りにくく男性音声が聞き取りやすい傾向にあることがわかった.特に、男性音声、基本周波数120Hz、5mora/sが聞き取りやすい音声であることが確認できた。 ・認知症者とロボットとの対話における音声認識精度を向上させるために、相槌における機能と発音のゆれを分類・整珪して認識モデルを構築し、実際の対話データを用いて評価実験を行なった。
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