研究課題/領域番号 |
21300221
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木原 成一郎 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20214851)
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研究分担者 |
松田 泰定 広島大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10033656)
徳永 隆治 安田女子大学, 文学部, 教授 (60310843)
林 俊雄 梅光学院大学, 子ども学部, 准教授 (50441621)
岩田 昌太郎 広島大学, 大学院・教育学研究科, 講師 (50433090)
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キーワード | 体育教師 / 現職教育 / 力量形成 / 学級担任 / 技術的実践 / 反省的実践 / 部活動指導 / 生徒指導 |
研究概要 |
1年目の本年度は、研究代表者及び研究分担者の大学で開講される免許更新制講習等の現職教員研修に参加した現職教員を対象に、「体育授業に関する効果的な現職教育に関する調査」を実施した。 小学校教員に対する調査紙調査は、2009年6月~8月に行われた教員免許更新制講習等を受講した教員に実施し348名を分析の対象にした。中高等学校教員に対する調査は、2009年8月の教員免許更新制講習で約30名に実施された。 小学校教員に対する質問紙調査の結果は以下のようになった。 1. 体育授業を行う上での悩み事では、主として体育授業の「基礎的条件」に関する課題が低い割合を示していた。これらの課題は子どもとの関係が深まっていくことで軽減されるものと推察された。 2. 一方、悩み事のうち、体育授業の「内容的条件」に関する課題は高い割合を示していた。そこから、一般的に全科を受け持つ小学校教師は、運動や教材に関する知識と、運動技能の指導法に力量不足を感じているものが少なくないと推察された。 3. 教職経験において体育指導に積極的に関与するような経験の違いでみると、研究教科が体育で体育主任の経験をもつ教員は全般的に悩み事が低く、研究教科は体育であるが体育主任の経験がない教員や、研究教科が体育以外で体育主任の経験がない教員と比べて有意に低い傾向が認められた。そこから、主に体育指導に積極的に関与する立場にない教員に対して、悩み事の解決方法を検討する必要が考えられた。 調査の結果は日本体育学会第60回大会で発表し、その成果の一部が『学校教育実践学研究』第16巻に掲載された。 現職教育での継続した職能成長を制度的に構築しつつある諸外国を比較の対象に、日本と諸外国の比較研究を実施した。本年度は、中国の上海市と楽山市の現地調査を木原が行った。またアメリカとシンガポールの現地調査を岩田が行った。
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