研究概要 |
1.2009年度の実験結果についてAmerican College of Sports Medicine, The 57 Annual Meeting, Baltimore, Maryland, U.S.A.で報告した。 2.一過性の運動がNK細胞サブセットのレセプターの発現に及ぼす影響について実験を行った。被検者は健康な男子大学生と6名とした。被験者の身体的特性と最大酸素摂取量を測定し,換気指標より,換気閾値(VT)と乳酸蓄積開始点(OBLA)を推定した。運動は30分間の自転車運動とし,運動強度は各被験者のOBLA前後になるように換気指標をモニタリングしながら調整した。採血は医師により肘静脈カテーテルから,安静時,終了直前,30分,60分,120分,180分に行った。同一被験者でコントロールとして30分間の座位安静を保持させ,安静時,30分後,210分後に採血を行った。末梢血からリンパ球を分離し,モノクロール抗体による4カラー染色を行い,CD3-CD56^<dim>またはCD56^<bright>細胞上のレセプター発現を測定した。測定したレセプターはIL-12R(CD212),NKG2D(CD314),DNAM-1(CD226),NKp46(CD335),NKG2A(CDI59a)である。運動前後のCD56^<dim>NK細胞の増減には著しいものが見られた。現在,実験結果の詳細については検討中である。このようなNK細胞の変動のメカニズムはまだ明らかにされてなく,NK細胞上のレセプター発現についても知られていない。早急に研究結果をまとめ,発表する準備を進めている。
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