運動習慣を有しない健常若年女性において、脂肪摂取後の中等度有酸素運動は、腸管由来リポ蛋白質の粒子数増加を抑制し、粒子を大きくすることによって、外因性脂質代謝を改善した。一方、脂肪と糖質を同時に摂取した後の有酸素運動はインスリン節約効果を示し、血糖のピークを抑制したが、脂質代謝に対する効果は一過性であった。グルコースと脂肪クリームを用いた糖・脂質負荷試験は、クッキーのような実際の菓子摂取による糖・脂質代謝を反映すると考えられた。また、中等度の有酸素運動トレーニングは、運動習慣を有しない健常若年女性において、脂肪摂取後の脂質代謝と抗酸化能を改善し、継続可能な有酸素運動が、将来の食後脂質異常症などの生活習慣病予防に有効である可能性が示唆された。
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