研究課題/領域番号 |
21300263
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
篠原 久枝 宮崎大学, 教育文化学部, 准教授 (40178885)
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研究分担者 |
奥田 豊子 帝塚山学院大学, 人間科学部, 教授 (90047308)
田中 紀子 神戸女子大学, 家政学部, 教授 (90122324)
浅野 恭代 畿央大学, 健康科学部, 教授 (40098546)
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キーワード | 第2次食育推進基本計画 / 味覚教室 / 五味識別能 / だし識別能 / 咀嚼意識 / 国際チーズ祭り / 五感 / 食生活 |
研究概要 |
第2次食育推進基本計画に、「よく噛んで味わって食べるなどの食べ方に関心のある国民の割合の増加(目標80%以上)」という項目が新たに追加された。昨年度の大学生調査結果から、五味識別能、天然だしの使用頻度が高い者、良く噛む者ほど「和食・薄味嗜好」や「健康への意識」、「味わい重視」という結果が得られ、味覚教育の方向性が示唆されたことから、本年度は(1)小学校高学年を対象に味覚教室(咀嚼教室も含む)の実施、咀嚼力、五味識別能、天然だしの識別能と食生活調査の関連性についての検討、(2)イタリアのスローフード協会主催「国際チーズ祭りにおける子どもの味覚教室」、「学校菜園」等の視察を行い、以下の結果を得た。 (1)小学生を対象とした味覚教室の実施により、五基本味や天然だしの認知度が上昇した。男子では、「塩味誤答者」は「ファストフード」、「スナック菓子」などの摂取頻度が高く食生活の問題が明らかとなった。だしの識別能の高い群では、「スポーツ志向」や「果物摂取頻度」が有意に高値であった。咀嚼意識め高い群では「野菜の摂取頻度」「調理行動に興味がある」、「食生活リズム」、「学習態度・意欲」、「心身の健康」、「味覚」など22項目で有意性が認められた。パス解析の結果から,小学生においても「調理に関心を持たせる味覚教育」の重要性が示唆された。(2)「国際チーズ祭り」では、子ども向けの味覚教育ワークショップが多数用意されており、(1)チーズの原料となる乳の識別(牛や山羊など動物の違い、牛の種類による違い)や産地、製法による違いを学ぶワークショップ、(2)チーズ作りのワークショップ、(3)製品となったチーズを使用したピザ作りのワークショップなど、五感を体感して学ぶように組み立てられていた。さらに、これらのワークショップは、同じ年代の子ども達が教えるという教授方式を取っており、今後の日本における味覚教育の展開に参考となる知見を得た。
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