研究課題/領域番号 |
21300265
|
研究機関 | 十文字学園女子大学 |
研究代表者 |
星 三和子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (30231004)
|
研究分担者 |
塩崎 美穂 お茶の水女子大学, 生活科学部, 学部教育研究協力員 (90447574)
上垣内 伸子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (90185984)
向井 美穂 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (40554639)
|
キーワード | 子育て支援 / 発達支援 / 保育 / 支援職 / 国際比較 / 地域 |
研究概要 |
(本年度の研究)研究1。1.目的:前年度の日本の子育て支援施設での支援職員に対する聞き取り調査結果の分析。支援職の役割、支援職に必要な資質と研修体制、支援の意図と実際の利用者の期待の合致の問題等の分析によって、日本の子育て支援の特徴を明確にする。2.結果:(1)多くは親支援が中心(2)地域住民の繋がりを重視(3)支援職は専門性よりコミュニケーションカを重視(4)利用者は多いが何が子育て支援として有効かについては試行錯誤がみられる。 研究2。1.目的:支援現場の観察調査により、支援の場の物理的な環境設定、支援職の行動、利用者の行動、全体的な組織運営の実際について記録し、聞き取りで得た支援の目的が具現化され有効に機能しているかどうかを調べる。2.方法:観察対象は12ヶ所(東京4、埼玉4、茨城2、神奈川1、熊本1)。観察期間:2010年9月~2011年1月。観察方法:観察者2名が同時に筆記により観察を行い、直後の討議により一致した記録を作成した。観察記録方法:9月及び10月の海外協力研究者との会議で4か国の共通した観察項目を作成し、これを用いて観察を行った。(1)開所から閉所まで時系列に沿った観察。環境、活動の展開、支援職の行動、親の行動、子どもの行動を記録。(2)事後記録。観察直後に観察者の評価として項目に沿ってまとめる。3.結果:親の個別相談、親同士の交流の媒介、親子の遊び提供、プログラム講座など各所工夫し、利用者の一定の満足は得られながらも、それが子育ての支援という目的には必ずしも結びついているとは限らず、また個々の場での試みが横の連携になっていない。4.課題:支援の目的と実際の支援実践のずれに焦点を当てつつ、再度実践について支援職に問題を投げかけその言説のより詳細な分析から、また海外との比較から、あるべき支援の方法と支援職の役割をより具体的に掴みたい。
|