研究分担者 |
藏澄 美仁 椙山女学園大学, 生活科学部, 教授 (70244291)
澤島 智明 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (40404115)
合掌 顕 岐阜大学, 地域科学部, 准教授 (40303490)
大和 義昭 呉工業高等専門学校, 建築学科, 准教授 (20450140)
飛田 国人 有明工業高等専門学校, 建築学科, 助教 (40465919)
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研究概要 |
視覚・聴覚要因が温熱環境を含む総合的快適感等に与える影響に関する実験を夏期・冬期に行った。夏期の室温条件は27℃,30℃,34℃であった。視覚・聴覚条件は4種類であった。今回は,過去の研究でもちいた温冷感,温熱的快適感などに加えて,涼暖,寒暑,落ち着きのある-落ち着きのない,などを用いた。さらにKaplanの注意回復理論に基づいた評価尺度として,魅了,逃避,適合,好みなどを導入した。今年度は,注意に関する教示を行わないことによる違いを明らかにすることを目的とした。これらの成果は,24年度の日本建築学会近畿支部研究発表会,建築学会大会などで発表予定である。 また,屋外空間における体感への総合的な影響と個別の気象要素の影響を同一評価軸上で数量化を可能とする新たな屋外温熱環境評価指標ETFeを開発して,屋外の視環境刺激が人体の心理的反応に効果的働くことを明らかにした論文を投稿した。 さらに,前年度までに行った冬期・夏期のアンケート調査結果に基づいて,視覚要因と聴覚要因を活用した暮らし方を積極的に行っている居住者とそうでない居住者の間で,暖冷房エネルギーの差異がどのように見られるかを検討するために集計分析を行った。その結果,寒色系のインテリアを使用していることが重要であることが明らかになった。そこで,住まい方変更による暖冷房の省エネルギー効果を定量的に推定するため,生活実態を反映した暖冷房スケジュール等を用いシミュレーションソフトによる計算を行った。その結果,10数%程度の省エネルギー効果が得られることが明らかになった。現在,最終報告書を作成中である。
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