研究概要 |
小学校~高校における理科離れを未然に防ぐため,理科の学習や実験を支援する活動等を行った.ホームページの質問箱(化学)の閲覧総数が年間18,900件あり,追加質問を含めて64件の質問にメールで回答し,ホームページにも公開した.質問内容より,質問者の6割は高校生と大学生である.教員や指導主事等からの質問はまだ少ない.水溶液の作り方(濃度計算,調製方法,注意事項)として,「過酸化水素水」「ミョウバンとその関連物質の溶解度」を改良し,「炭酸水素ナトリウム水溶液」「炭酸ナトリウム水溶液」「塩化カリウム水溶液」「水酸化カリウム水溶液」「塩化アンモニウム水溶液」を試作した(ダウンロード可能).これらは学校における理科実験の準備等に活用できよう.定量分析シミュレーションとして,重要な酸化・還元実験である「ヨウ素滴定」を制作した.実験・観察の基礎を習得した学生等を市内の2小学校へお助け隊として派遣し,理科実験の補助(準備・片付)や実験室の整備に従事させた.また,研修会や出前授業等にも関連して,市内の宇宙科学館イベント,三郷市おもしろ遊学館,川越市理科ふれあい事業にも学生等を各複数回派遣した.さらに,附属小学校と共催し,わくわく観察実験教室を開催した(参加者203人).子供達の元気なこと,理科に対する興味・関心等の熱気に圧倒された.また,地域を対象として冬に天体観望会を実施した.教材関係では,人体パズルと理科カレンダーを制作した.理解し難い物理量の変化,受精・発生の観察と実験方法,気候変動と地球温暖化等の教材を試作中である.秩父・長瀞でのジオパークの設立に参加した.本年度分の成果を約1000冊印刷・製本し,理科専修の大学生,さいたま市・埼玉県等の教員や指導主事等を中心に約600冊を配布済みである.残りは大学説明会の参加者等に配布予定である.また,図書館を通じてweb上でもpdf版の報告書を配布している.
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