研究概要 |
小学校~高校における理科離れを未然に防ぐため,理科の学習や実験を支援する活動等を行った.ホームページの質問箱(化学)の閲覧総数が年間8,500件あり,追加質問を含めて53件の質問にメールで回答し,ホームページにも公開した.質問内容より,質問者の6割は高校生と大学生である.教員や指導主事等からの質問はまだ少ない.水溶液の作り方(濃度計算,調製方法,注意事項)として,「食塩水(塩化ナトリウム水溶液)」を改良し,9種類でpH=1~13をカバーする「pH緩衝液」を制作した(ダウンロード可能).これらは学校における理科実験の準備等に活用できよう.定量分析シミュレーションとして,水の硬度測定(水質検査)である「キレート滴定」を制作した.実験・観察の基礎を習得した学生等を市内の小学校へお助け隊として派遣し,理科実験の補助(準備・片付)や実験室の整備に従事させた.また,研修会や出前授業等にも関連して,市内の宇宙科学館イベント,三郷市おもしろ遊学館,川越市理科ふれあい事業にも学生等を各複数回派遣し,埼玉・栃木・群馬小中合同理科教育研修会でワークショップを開いた.さらに,附属小学校と共催し,わくわく観察実験教室を開催した(参加者200人).子供達の元気なこと,理科に対する興味・関心等の熱気に圧倒された.また,地域を対象として冬に天体観望会を実施した.教材関係では,理科カレンダーを制作した.理解し難い物理量の変化,受精・発生の観察と実験方法,気候変動と地球温暖化等の教材を制作中である.秩父・長瀞でのジオパークの運営に参加した.本年度分の成果を約1000冊印刷・製本(162頁)し,理科専修の大学生,さいたま市・埼玉県等の教員や指導主事等を中心に約630冊を配布済みである.残りは大学説明会の参加者等に配布予定である.また,図書館を通じてweb上でもpdf版の報告書を配布している.
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