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2009 年度 実績報告書

高次の理科学力を育成する教育方法の開発と実践に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21300291
研究機関山梨大学

研究代表者

堀 哲夫  山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (30145106)

キーワード高次の学力 / メタ認知 / ものの燃え方 / 認知の調整 / OPPシート / 認知過程の外化 / 認知過程の内化 / 形成的評価
研究概要

21年度は、高次の学力形成・獲得のための方法の具体化、検討および実践を行った。まず、ここでいう高次の学力と考えられる自分自身の思考についての思考であるメタ認知の構成要素について明確にした。この構成要素である「認知の知識・理解」と「認知の調整」という二つの要素は、本研究で検証の道具として用いるOPP(One Page Portfolio)シートを通して育てようとしている資質・能力と明確な対応があることを明らかにした。そして、それを活用することにより、学習者の資質・能力を育てるために、教師の働きかけをどうすればよいのか明らかにした。
それを踏まえて、小学校6学年の「ものの燃え方」単元を事例にして、授業のグランドデザインと学習指導案の関わりに関する検討を行い、学習指導案を作成し実際に授業を行った。その際、授業と学習の過程を検証するためにOPPシートを作成し、学習者の学習履歴を明確にした。また、高次の学力形成の前提をなす学習者の認知過程の外化と内化を明確にするとともに、その双方向性とスパイラル化という形成的評価により資質・能力を育成できること、OPPシートの自己評価などの働きかけがさらにメタ認知の能力の育成につながっていくことを明らかにした。
さらに、学習者が外化した学習履歴に不適切な内容が書かれている原因を分析し、教師の適切な働きかけを位置づけるとともに、改善した新たな学習指導案の提案を行なった。この実施は、22年度以降の課題となる。さらに、高次の学力形成の鍵となっている学習者の認知過程の外化と内化に加えて、内省がいかなる関わりを持っているのかについて、詳しく検討することも22年度の課題にあげられる。

  • 研究成果

    (18件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (9件)

  • [雑誌論文] OPPシートを活用した授業のグランドデザインに関する研究-小学校6年「ものの燃え方と空気」の単元を事例にして-2010

    • 著者名/発表者名
      山下春美, 他
    • 雑誌名

      教育実践学研究 15

      ページ: 20-42

  • [雑誌論文] OPPシートを活用した総合的な学習の時間における資質・能力の育成に関する研究-伝統文化の継承「私たちの祇園祭を伝えよう」を事例にして-2010

    • 著者名/発表者名
      中国昭彦, 他
    • 雑誌名

      教育実践学研究 15

      ページ: 1-19

  • [雑誌論文] 認知過程の外化と内化を生かしたメタ認知の育成に関する研究:その1-OPPAによる外化と内化のスパイラル化の理論を中心にして-2010

    • 著者名/発表者名
      堀哲夫
    • 雑誌名

      山梨大学教育人間科学部紀要 11

      ページ: 12-22

  • [雑誌論文] 認知過程の外化と内化を生かしたメタ認知の育成に関する研究:その2-OPPAによる外化と内化のスパイラル化の実践を中心にして-2010

    • 著者名/発表者名
      山下春美, 他
    • 雑誌名

      山梨大学教育人間科学部紀要 1106

      ページ: 6-11

  • [雑誌論文]2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤真編集
    • 雑誌名

      各教科等での「見通し・振り返り」学習活動の充実-その方策と実践事例(教育開発研究所)

      ページ: 111-114

  • [雑誌論文] 教師の授業力をどう高めるか-課題と視点-2009

    • 著者名/発表者名
      堀哲夫
    • 雑誌名

      理科の教育 58

      ページ: 50-53

  • [雑誌論文] 理科を学ぶ必然性をめぐる課題と克服の視点2009

    • 著者名/発表者名
      堀哲夫
    • 雑誌名

      理科の教育 58

      ページ: 5-9

  • [雑誌論文] 理科教育の新地平を拓く2009

    • 著者名/発表者名
      堀哲夫
    • 雑誌名

      学校教育 1106

      ページ: 6-11

  • [雑誌論文] 「素朴概念」と理科学力形成における「活用」の問題2009

    • 著者名/発表者名
      堀哲夫
    • 雑誌名

      教育目標・評価学会紀要 19

      ページ: 1-7

    • 査読あり
  • [学会発表] 認知過程の外化と内化を生かしたメタ認知の育成に関する研究-外化と内化のスパイラル化を中心にして-2009

    • 著者名/発表者名
      堀哲夫
    • 学会等名
      教育目標・評価学会
    • 発表場所
      京都大学会館
    • 年月日
      2009-11-29
  • [学会発表] 学習履歴を重視した教育評価に関する理論的研究:7-OPPシートとワークシートの違い-2009

    • 著者名/発表者名
      堀哲夫
    • 学会等名
      日本理科教育学会関東支部大会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2009-11-01
  • [学会発表] OPPAを利用した授業評価に関する研究-資質・能力の育成と教師の働きかけに関して-2009

    • 著者名/発表者名
      山下春美, 他
    • 学会等名
      日本理科教育学会関東支部大会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2009-11-01
  • [学会発表] 「学ぶ意味」の感得と「高次の学力」の育成に関わる研究:その2-高等学校理科におけるOPPAを用いた事例を基礎として-2009

    • 著者名/発表者名
      中島雅子, 他
    • 学会等名
      日本理科教育学会関東支部大会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2009-11-01
  • [学会発表] 「学ぶ意味」の感得と「高次の学力」の育成に関わる研究-高等学校理科におけるOPPAを用いた事例を基礎として-2009

    • 著者名/発表者名
      中島雅子, 他
    • 学会等名
      日本理科教育学会
    • 発表場所
      宮城教育大学
    • 年月日
      2009-08-19
  • [学会発表] 学習履歴を重視した教育評価に関する理論的研究:6-理科授業における教師の役割とOPPA-2009

    • 著者名/発表者名
      堀哲夫
    • 学会等名
      日本理科教育学会
    • 発表場所
      宮城教育大学
    • 年月日
      2009-08-18
  • [学会発表] OPPAを利用した資質・能力の育成-小学校3年生「磁石]の学習を事例にして-2009

    • 著者名/発表者名
      市川英貴, 他
    • 学会等名
      日本理科教育学会
    • 発表場所
      宮城教育大学
    • 年月日
      2009-08-18
  • [学会発表] OPPシートを活用した授業のグランドデザインに関する研究-小学校6年「ものの燃え方と空気」の単元を事例にして-2009

    • 著者名/発表者名
      山下春美, 他
    • 学会等名
      日本理科教育学会
    • 発表場所
      宮城教育大学
    • 年月日
      2009-08-18
  • [学会発表] 「活用」のあり方とカリキュラム研究-学習内容および授業構成の視点から2009

    • 著者名/発表者名
      堀哲夫
    • 学会等名
      日本カリキュラム学会
    • 発表場所
      神田外語大学
    • 年月日
      2009-07-11

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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