本研究では、わが国初の知的財産教育を含む工学設計の実践教育を外国の大学と共同して実施し、その運営法を検討する。知的財産教育を含む工学設計の教育実践では、本学のこれまでの教育経験をもとに、外国の提携校とのプロジェクト活動において知的財産教育をどのように進めたら良いかを検討し、授業実践を通して学習内容を具体化していく。 平成23年度は以下のとおり実施した。 1.提携校における工学設計教育の調査 米国、シンガポール、韓国、台湾等にある提携校との工学設計教育の連携授業実践の可能性について調査し、交流に必要な教材や運営方式について検討した。 2.提携校における知的財産教育についての調査 米国、シンガポール、韓国、台湾等にある提携校の知的財産教育関係の教育内容を精査し、本学の教育内容と比較し、連携授業に必要な事柄を検討した。 3.同期型授業運営システムの運営 学生のプロジェクト活動を推進するためのウエブコミュニケーションシステムを構築し、それを用いてンガポールにある提携校と工学設計の授業において運営し、その有効性を検討した。さらに、知的財産教育用の教育システムの基盤を構築した。 4.地域環境計測とデータ整理 地域環境に関連したプロジェクトテーマが遂行された場合に備えて、地域の基礎的な環境データを整備した。 5.成果報告 日本、韓国および英国における工学教育に関する学会で研究成果を発表し、知的財産教育と工学設計教育の権威者と情報交換し、知的財産教育を含む工学設計教育の展開に必要な事柄を調査した。
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