グローバル化の進む21世紀において国際的に活躍できる技術者を育成するには、専門知識に加えて、外国人とのプロジェクトを円滑に推進するためのコミュニケーション能力が必要である。そこで、本研究では、学生がWeb上の共同実験施設を外国人とチームを組んで利用し、プロジェクト活動を推進する国際交流型の工学教育を実践できる教育ネットワークを構築することを目的とする。 今年度は、昨年度改良した遠隔操作ロボットシステムを協力機関(Brisbane School of Distance Education Australia:BSDE)で使いその有効性を検証するために、BSDE学校内にシステム一式を設置した。セキュリティーの関係上、学校内(イントラネット内)だけでの利用となるが、将来的にはインターネットに接続し、どこからでもアクセス可能なものとする予定である。このシステム設置によりWebを使った操作におけるインターフェース部、Webを使ったコミュニケーションシステム、教材のインターフェースを検証し、本システムが使えそうであることを明らかにできた。 また、昨年度に引き続きシンガポール日本人会でLego Mindstormsを使った科学教室を実施し、子供達の工作とコンピュータ利用のスキルを調査した。さらに、両校におけるネットワーク環境の調査と日本の学校との交流ネットワーク構築についても打ち合わせ、遠隔操作ロボットシステムの教育利用方法を検討した。
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