本研究は、科学の学習を成功させる要因について、多面的な調査により明らかにすることを目的としている。その一環として本年度は、人生の意味についての考えと科学概念の理解、及び自分を取り巻く様々な領域に対する意識の間の関係を調べる調査問題を開発し、調査を行なった。具体的には次のよう進めた。 ・調査問題検討会議(メールによる予備協議を重ね、10月にドイツで開催):調査問題について検討し予備調査問題を作成した。 ・予備調査の実施及び結果の集計・分析(10月~11月):両国で1クラスずつ調査を行なった。 ・調査問題の改訂(11月) ・本調査の実施(12~1月):日独それぞれで300人の被験者を得ることを目標とし、できるだけ地域が固まらない ように調査校を選定した。 ・調査結果の分析(1月~3月)選択肢問題の量的分析と記述問題の質的分析を行い、単純集計をした。 ・結果分析検討会議(3月23~31日):分析結果をもとに、日独間、男女間、学校間について考察を行い、今後の分析課題の洗い出しを行なった。記述問題の質的分析に関する評価基準について、さらに具体的事例を取り入れた基準の作成を行なうこととし、日独の回答例を翻訳して交換することにした。
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